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備忘録

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#エッセイ

「片付けを巡る"とうそう" 」

    よく部屋が散らかる。部屋は自分の心内を表すのだから綺麗にしなさいとよく言われていた気がする。確かに、これが私の心の写鏡であるというならば納得する。一見乱雑でごちゃ混ぜ、しかし自分にとっては緻密に計算された利便性の高い空間である(と思うようにしている)。もしも心が可視化できたならきっと自分の心もこんな様であるのだろうと思ってしまう。

    片付けとは難儀な試練であり定期的に訪れる。本を戻

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「自性の理解」

    自分に対して素直になる、というよくある言い回し。これは案外難しいのだと気づいた。なぜなら自分とは単数で語れる存在ではなく、むしろ複数としての集合に他ならないからだ。従って自分というのが何を指すかは一意的に定義されるものではなく、自分の中でも知らなかった自分(自性)に気付かされることが多い。つまりは、私が何者かを問うには私を何者かにせねばならないのである。それゆえ、自分を真に理解することは大

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「言葉を借る」

   いきなり唐突な自分語りにはなってしまうが、私は他人の言を借りて話すことがかなり苦手である。紛いなりにも哲学を学んでいこうとする身としては如何なるものかという指摘もあるだろう。しかし、自分の言葉に対する責任は真に自分の中から生成した言葉の及ぶ範囲においてしか持ちえないという一端の強迫観念が常に心の内にあるのだ。そしてこれが自分の文章や表現にある種の桎梏となっていることに気づいたのはつい最近の事

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