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海外ドラマ「リップスティックジャングル」感想

(※ネタバレ注意です。)

先日、怪我をして一週間自宅に引き篭もっていた時、U-NEXTで「リップスティック・ジャングル」という少し前のアメリカドラマを見た。
アラサー、アラフォー女性3人の友情を中心に、それぞれの仕事、家族、恋愛などを描いた作品。
かの有名なSATCでさえ、私は見たことが無い。
アラサー、アラフォー女性の生き方を描いている作品はたくさんあるけれど、どれもあまり見る気がせずに避けていた。

私はとにかく影響を受けやすい。
良いな、と思ったことはすぐに真似するし、とりあえずやってみる。
行動力はあるけれど、慎重さや思慮深さが足りないので、失敗することも多い。
海外ドラマを見て、バーで目が合った男性をすぐにお持ち帰りしたり、犬猿の仲だった上司と勢いでベッドインする、なんて日本では考えられない展開に憧れたりするのは嫌だった。

なんとなく1話を見てみたら、3人のうちの一人、ヴィクトリアというデザイナーを演じている女優さんが、とても個性的で素敵な女性で、つい引き込まれた。
自分のファッションショーを酷評され、泣いてどん底にいた彼女が再起奮闘してエネルギッシュに挑戦する姿がなんとも素敵だった。

3人とも仕事に生きる女性、という共通点がありながらも、一人は結婚して2人の子どもの母親、一人は年上の夫と二人の生活、もう一人は未婚の女性、という違いがあり、それぞれの悩みに直面しながら、ドラマは進んでいく。

子どもの反抗期、夫との子育てに対する考えの不一致、仕事と家庭の両立の難しさ、キャリア女性の職場での男女差別、子どもを持つか持たないかの悩み、セックスレス、若い男性との甘い不倫関係、夫の浮気、独身者の孤独感、、、などなど、女性が人生において直面するであろう問題のオンパレード。

結婚して子どもがいても、パートナーがいても、独身で自由があっても、仕事に恵まれていても、女性の悩みは一生尽きないんだなぁ・・・と、共感できる部分と、うんざりする気持ちと、それでも生きていく人間の強さに対する憧れと、ドラマを見ながら色々な感情が湧いてきた。

3人がそれぞれ自分の意見をはっきりと持ち、時に激しくぶつかり合いながらも、お互いの良さを認め合い、支え合っていく様子が、なんだか羨ましかった。

こんな風に自分の意見をぶつけ合い、家族のように支え合える友人が、私にはいるだろうか?と、思わず考え込んでしまった。

「女の人生の最大の悩みって一体なんだろう?」

仕事、恋愛、結婚、出産、子育て、ダイエット、病気、介護・・・?

「女の人生の最大の幸せって一体なんだろう?」

仕事、恋愛、結婚、出産、子育て、趣味、旅行、食事、お金、自由・・・?

みんなそれぞれ違うんだろうなぁ。
私の場合はどうだろう?

彼女たちの悩みや幸せを、自分の場合はどうだろう?なんて思いながら、たったの2日間でシーズン1、シーズン2を見終わってしまった。

今まで、アラサー、アラフォー女性の人生を描いた作品を見てこなかったことを後悔した。
女性が作っているのか、男性が作っているのか知らないが、このドラマを見て思ったことは、人間やっぱり一人じゃない、ということ。
(後から調べてみたら、SEX AND THE CITYと同じ原作者らしいので、SATCも近々見てみようと思った)

自分一人が深刻に悩んでいるように思える時があったとしても、本当はどんな人もみんな同じように悩みを抱えて試行錯誤しながら生きてる。

どんな道を選んだとしても、それぞれの後悔や苦悩があったり、それぞれの幸せや喜びがある。

私が一番共感できる女性は、夫と二人暮らしでセックスレス、若い男に言い寄られて不倫関係から抜け出せない、子どもを産むか産まないかで悩んでいるニコという女性だと思って見ていた。

私の予想に反して、二人の子どもを育てるウェンディの悩みや幸せに対して、涙が出てしまうくらい共感している自分がいた。
このドラマを観ることで、自分の中にある母性や次の世代に向けての前向きな気持ちを、発見することができた。

読書もドラマも、自分以外の人生を知る良い機会になる。
そして、他人の人生を見つめることで、自分の中にある新たな自分にふと出会うことがある。

最近すっかり寒くなってきたので、温かい飲み物でも飲みながら、読書の秋、ドラマや映画鑑賞の秋を、堪能しようかな、と思っている。

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