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令和5年度【 テーマ1 】空き家に関する相談対応の充実や空き家の発生抑制に資する官民連携体制の構築等(NPO法人Alive Lab)

国土交通省の令和5年度の空き家に関するモデル事業、報告書を提出させていただきました。

私たちの団体は、おひとりさまの終活支援をしています。

NPO法人Alive Labが、なぜ、空き家問題?

まだ住まれてる高齢者の住宅の問題を目の当たりにたから。
端的に申しますと、葬儀の場で揉めるからです。
お葬式の場で、家の問題を明確に意思疎通をしていなかった場合、お別れまでの短い大事な時間を争いごとのようなお声を聞き、私たちは悲しい気持ちになっていました。

しかしながら、私たちができることがあるとすれば、空き家にしない、させないために、まだお元気なうちに(認知症状などの問題が出る前に)意思疎通を明確にすること、簡単ではないですが、声を上げていかなければならないと思ったからです。


事業内容は、
高齢者が住むプレ空き家(=将来空き家)を資産価値を保ったまま空き家にしない終活のなかの「住まいの終活」にかかる費用や心理的負担 軽減など提案。連携は徳島県建築士会、各種専門家(FP/ライフプランニング、精神保健福祉士/ウェルビーング)行政連携、コミュニティ形成。

場所を、人を、課題をつなぐことをしました

NPO法人Alive Labが3つの場(場所、時間帯、集まる属性)を 交差させる。それぞれの空き家課題の課題感で相談と専門家 に繋げる仕組みを作る。3つの場で参加者がもつ課題をフロー チャートにして、チラシを作成たものを終活診断としました。

取り組みの成果①場づくりと場つなぎ


場づくりと場つなぎ 3つの場所(まちの縁が輪、びっくり日曜市、アライブラボサロン) 空き家問題はすでに課題と捉えている人にとっては身近な課題だが、将来空き家(まだ住ん でいる家)問題をかかえる高齢者にはまだ自分事として捉えにくい。このギャップを埋める ため、高齢者が多く集まる日曜市のようなカジュアルな場での雑談を通じ、空き家問題に関 する認識を高め、建築士会や各種専門家(ファイナンス、ウェルビーング)のセミナー、ア ライブラボサロンでの具体的な相談会など、より専門的な知識を必要とする場で問題への理 解を深め、解決策を探る機会を提供。毎週日曜日7時半〜10時まで全23回の開催。

日曜市の目立つ角地で大きな暖簾をかけました
中央署の皆さんと対話をさせていただきました

中央署の皆さんが日曜市で2か月に1回程度、イベントを行なっています。そこで、お話を聞かせていただきました。
私たちの感覚では孤独死が増えてる気がしています。おひとりさまが最後に亡くなるときに、せめて気づかれるのが早いほうがいいなと、私は思います。

遊山箱という徳島独自のお弁当箱を飾ったときの様子。みんながスマホを構えます。
日曜市は早朝早くからたくさんの高齢者で賑わいます

話を聞いていると、お連れ合いの方が亡くなったりして、野菜を買うのにも億劫になったりするけれど、この市場は生産者とのおしゃべりや顔見知りができるから、日曜のこの時間を心待ちにしてると。そんな話をしながら、ワシも、私も、とお名前など詳細な話はしませんが、ここでだけ会う友達ができるようなそんな場所です。

取り組みの成果②ワークショップと相談会

徳島県建築士会シニア部の皆さんと住まいの終活と住育(じゅういく)のテーマで開催をさせていただきました。

まちの縁が輪というコミュニティスペースでの開催

セミナーの目的は、高齢者が直面する住宅問題への理解を深め、具体的な解決策の模索と世代間での住宅資源の有効活用を図ることとしました。あああ

セミナー詳細ですが、対象者は将来空き家を抱える可能性がある高齢者とその家族、バリアフリー設計などに関する相談を受ける

「住まいの終活」をテーマに、高齢者の住宅に関する福祉の観点(バリアフリー、訪問介護受入れ可能な住環境など)を掘り下げました。

住宅の世代間循環の促進を通じて、適切なメンテナンスとリフォームを促し、住宅価値の維持と空き家リスクの軽減を目指しました。

・高齢者とその家族、さらには後継世代に向けた、住宅の持続可能な管理と終活に 関する重要情報の提供

・空き家問題に対する社会的な関心の喚起と、関連する行政との連携強化

・「住まいの終活」による物理的および感情的な課題の統合的取り組みを通じた、 新たな課題の発見と共感の促進

補足:全県下からシニア部会の建築士のみなさんが積極的に参加してくれた。中には地域の課題に寄り添 う民生委員をしてる方もいて、実際の空き家の増加の課題について前向きな意見交換と気づきがあった。 フローチャートの作成の参考になった。

補足

取り組みの成果③ワークショップと相談会


3回の専門家セミナーを行いました

開催の時期に特にこだわりました。どうしても年末の人が集まるときに、相続の話などネガティブなのでしたくない、というのもご意見はありましたが、12月に参加した後、年末年始の帰省のときに、空き家になると困るという話題を出した、と参加者の方から聞きました。

専門家が関係者(ケアマネ)や当事者に直接話をするセミナー

対象者は、将来空き家を抱える可能性がある高齢者とその家族、ケアマネージャーなどの専門家に来ていただきました。

精神保健福祉士/ウェルビーイング:終活と家族間コミュニケーション 終活に対する誤解や拒否感を解消し、家族間での健全なコミュニケーションを促進することを目的としたセミナーです。

多くの家庭で終活について話し合うことに抵抗があることを理解し、その背景にある感情や誤解を明らかにします。家族間で異なる価値観を持つことの認識と、その中での建設的な対話の重要性を探ります。

このセッションでは、家族の中で生じがちなコミュニケーションの問題を解決するための実践的なアプローチを提供しました。

ファイナンシャルプランナー:2025年問題と空き家対策2025年に団塊の世代が後期高齢者となり、少子高齢化が進む中、空き家や空き店舗の増加が予想されます。このセミナーでは、不動産を含めた家族資産の管理と健康、そして将来の生活設計について考えることを目的としています。

家を継ぐ人が減少する中で、家具の処分や家の維持に関する課題にどのように対処すればよいか、具体的な解決策と計画を提案しました。

将来にわたって安心して暮らすための戦略を学び、家族と共に健康で充実した生活を送るための準備を始めることができると考えました。

取り組みの成果④問題のフローチャート(成果物)のための情報収集と作成

住まいの終活診断のフローチャート

A:持ち家でない人へ。
家は片付いてますか?
相続人が部屋に残った残置物の撤去・処分も義務付けられてる。 小さく始めるコツ。

B-1:一緒に暮らす家族構成にあったリフォーム =住宅改修の助成制度。

B-2:大がかりなリフォームはしなくてもちょっとした不便を解消すること で生活の質を上げる。こまめなメンテナンスで住まいの価値を保つ。 =建築士の話を聞いてみよう

C:まずはちょっと話してみませんか? 何から始めたらいいか分からない、考えると憂鬱。コーヒーを飲みながら 耳を傾けているだけでOK。 違うコミュニティに参加して新しい情報をキャッチ。

専門家からのアドバイス:大事なのは空き家にしないこと!


・40代、50代の現役世代も住まいの終活について考えておく必要がある。 ・高齢者は自分の体力や健康状態を過信せず、住環境を整えることが大事。 ・問題をひとりで抱え込まず、誰かに話し、助けを求めることも大切。

以上が、令和5年度の空き家問題についての報告になります。
まとめたデータはPDFからもご覧いただけます。

https://www.vmi.co.jp/jpn/realestate/akiya_model/list/r05/pdf/r5_1_8_houkoku.pdf


実際には、決めてない、何とかなると思ってる人が多いのではないか、と考えました。
つまり、フローチャートからたどり着くのはCが多いのではないか、ということになりました。

この事業は2月には終わってしまいましたが、この場所を継続的に置くことで、私たちも現場の皆さんとお話をしながら、何があったら?何が不安?など、今回の事業で作成したフローチャートを配りながら雑談スペースで交流のチャレンジを継続しています。

徳島にお住まいの方、空き家の相談が具体的でなくても、日曜市にお越しの際は青の暖簾、人生後半戦、さあいこう!が目印です。

ちょっと座って雑談してみませんか?

【アライブラボからのお知らせ】

雑談スペースの名前が変わりました。
スナック雑談、スナックのカウンターで悩みを聞いたり話したり、そんな場づくり場繋ぎ、人つなぎを始めました。

この度、ラジオ版スナック雑談としてSpotifyにも登場しています。
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■タイトル
「ラジオ版 スナック雑談」

■概要
毎週日曜、早朝の日曜市の一角にあるスナック雑談。特に中身のない話だったり、思わずうなずいてしまう話だったり、ときには深く考えさせられる話だったり。

スナック雑談のカウンターで一緒に聴いてるような気持ちでお届け。人生後半戦、さあ、行こう!青の大きな暖簾が目印です。

■メインパーソナリティー
おかさん、ゆかりん


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