見出し画像

わたし、白くなりたい。

こんにちは、おやつのおとです。 
2019年にカナダ、オンタリオ州へ移住してもうすぐ3年が経ちます。
4人の子たちとカナダ人の夫との6人暮らしを 首都のオタワ から少し離れた小さな田舎村からnoteに書き下ろししています。

カナダと言えば どんなイメージがありますか?
赤いメープルの旗、広大な農場や川の、山岳風景に加えて多文化、多国籍のイメージも強いかもしれません。 
カナダも広い国なのでバンクーバーやトロント、そして以前住んでいたオタワ に行けば 隣近所みんなそれぞれ異なった背景を持っているほど 様々な文化に出会うことができますが、地方に行くと異文化に触れる機会はぐんと減ってしまう現実があります。 我が家の子ども達も地方の学校に通うようになってから少なからず色々と影響を受けている様子です。

ママ、わたしも白くなりたい。

そういってきたのは当時5歳だった娘。
田舎の学校に通い始めてから数ヶ月経った頃から 自分の肌がみんなと少し違うことが気になり出した様子で 「みんなみたいに白くなりたい」と先生や私に打ち明けた彼女です。
多文化のカナダとは言え、地方では事情が違う。これは本当の話です。
現在通っている小学校では (日本と同じく)多文化を意識した授業で色々な国の言葉や食べ物について学んではいますが、実際の多文化人口が非常に少ないのが辛いところ。
オタワ の小学校では 25人クラスを分けてみると アジア系カナダ人の割合も1/4ほど占めていたので長女も自分の肌の色についてコメントしたことは一度もありませんでした。
地方の学校に来てから白人以外の人口が一気に減り、周りとの違いに敏感になったのは 自然なこと だと思います。

さて、「白い肌になりたい」
という娘に、私たちができることは何か。

それは肌を隠すことでも、日焼け止めクリームの使用量を増やすことでもなく、彼女の肌の色は 神さまが下さったプレゼントで、とっても素敵な色だということを教えてあげること。

そして 周りにいるお友達も同じように 神さまからそれぞれ違ったプレゼントを頂いているから みんな少しずつ違うということ。
同じ白い肌に見えるかもしれないけれど 少しずつみんな違う。
だから 人と比べなくていいんだよ
人と同じでなくても大丈夫だよ
有りのままで とても素敵だよ

そんな話を何度か繰り返すうちに、いつの間にか 白くなりたいとはもう言わなくなっていました。

雪国に生まれた白人のお友達。
雪国に引っ越してきた肌の色が様々なお友達。

それぞれの違いを見つけ、認め、喜び合うことができる子ども達にぜひ育ってほしいなと願います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?