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美しさには余裕が必要、京都旅行から長瀬有花へ(2)

私にとって長瀬有花は、人以上に概念である。


邂逅

出会いは2年前、高3の時の秋だった。
輪るピングドラムに頭の中を浸されて、それ以外のことを考えることが出来なかった時期にこの動画を目にした。

好きを刺激する神経をピンポイントで貫いていった。
その時点で大切なものとなっていた「少年よ我に帰れ」の世界が広がっていくように思えた。
彼女が構成していく要素がピングドラムと調和して、私の中に新たな空間を切り開いていくような作品だった。

次に私の琴線に触れたのは、たれながせのようなライブ配信であった。
やはりVtuberと名乗る存在がほんとうの体を晒すことが衝撃的で、理解を超えていく活動に面白さを感じた。
そして、まったりとした雰囲気もすぐに気に入った。
配信を見ていると、日常系のアニメを見て感じる心地よさのように、だつりょくする幸福感を噛みしめられる。

さらに、歌ってみたのラインナップも趣味と驚くほど重なっていた。
そんな風に刺さる要素をいくつも備えた彼女は、すぐに私のお気に入りとなり、日常に溶け込んでいった。

没入

彼女に惹かれる理由は、趣味が似ていたり目的に賛同できたりすることがあるが、最大の理由は「余裕をもたらしてくれるから」だ。

少し前の私は心地よさに執着し、そういったものを楽しめる生活を目指していた。
日常のありがたみや、生活の中に潜む小さな楽しみや喜びを大切にしたい、そうすれば幸せな日々を送れるのでは、という風に考えていた。
そのような向きにおいて、彼女の存在は私に余裕をもたらしてくれた。
声や、動きや、考えの向きが、私が無意識に合わせていたピントを緩め、肩の力を抜いてくれた。

!!

「余裕は美しさに必要な要素である。」
京都旅行で得たこの考えは、彼女に裏付けられている。

そのような存在であった長瀬有花は、この時点で私にとってかけがえのない概念だった。

しかし、エウレカが、エウレカが!
エウレカがその位置づけを大きく変えてしまった。

少なくとも、長瀬有花は私に余裕以上に大きな衝撃を残した。
ライブ直後は苦しいほどの情報量に圧倒されて、恵比寿駅前のマックに駆け込んで脳内を整理しないといけなかった。
未だ、その影響は一段落していない。
もうすこし力を抜けるようになってから、ライブの感想を書きたい。

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