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12月 その2

12月17日

今日、ロシアのクラシックロックバンドを鑑賞に東京に行った。ぜんぜんよくなかった。第一に、音が大きすぎて何も聴き取れなかった。親とペーターは同感だった。でも、多くの他の人は踊ったり、歌ったりしていた。それを見ているのは楽しかった。にしても、暇だったけど。AQUAかHANSONのライブに行ったら私もそうやって踊りたいな!テレビで広告を見たら絶対にチケットを買おうと決心した。

帰り道にショッピングセンターに寄ってご飯を食べた。リップクリームを買ってもらえた。リップクリームは前は嫌だったけどメアリケートとアシュリーの映画で塗っているのを見て欲しくなった。

アクセサリーとかおしゃれとか、大好きだな!でも、派手過ぎず、ちょうどいい程度に着こなすのに苦労する。自分ではうまく判断できないんだもん。

12月20日

今日の英語教室には新しい先生がいた。フィジーからのアンジェリーナという先生だ。とてもハキハキしていた。こんなにエネルギッシュな人に出会ったことがないかもしれない。どう振る舞えばいいか分からなかった。そのせいで緊張しすぎた。

アンジェリーナ先生は小太りで、歌うことと、踊ることと、スポーツと料理することが好きだって。13歳と9歳の娘がいて、一緒に音楽をかけて踊ることがよくあるって。時折、娘たちがお泊まりパーティをしたいといい、そういうときは先生は料理をいっぱい作っておいて、外出してあげるんだって。最高じゃない?こんな人が私のお母さんだったらなぁ。私のお母さんはアンジェリーナの正反対に近いと思う。アンジェリーナ先生は娘たちを今度呼んでくれると言ってて、楽しみだけど、叶わない気がする。

12月21日

私ね、何かがうまくできないときはたまに、「これができたらこんないいことがあるだろう」と念じることがある。ずっと前からこれをやっている。そうすると成功しやすくなる。最近はきっかけがあるごとに、タイ旅行がうまくいくことを願うけど、毎回諦めかけていたことがよくできた。どんないいことが私を待っているのかな?それまでに痩せないと。。。

<私は全く太ってはいなかった。反って、BMIでは痩せすぎとされていた。ただ何となく、女の子はダイエットするものだと、まわりから教わっていた。一つに、私がお腹いっぱいで食事を残そうとすると、親に『ダイエットしているんじゃないでしょうね』と、言われるようになっていた。数回言われたところで、痩せる努力をしてみるべきかなと思えてきた。>

12月23日

最近ユキとは学校の帰り道のときだけに話している。彼女の性格は本当に変わってしまった。大人になるのって辛いな。前、意気投合していたのはきっと、彼女が私に似ていたからだったと思う。それが急に、みんなと同じになっちゃった。それまでに親友と呼んでくれていたのは偽りだったのかな。もちろん、それを信じたくはないけど裏切られた気分は拭い取れない。前みたいに打ち解けて合っておしゃべりがしたい。電話してほしい。今は夢のような話。。。

12月26日

英語の木下先生の所に親と一緒に夕ご飯を食べに行った。アナ先生とその旦那さんも来ていた。二人とも、とても久しぶりになる。スティーブンを最後に見たのは中1かな?

私は少し話したけどとても緊張した。大半の時間はに大人たちの会話を聴いて、理解できていることを喜んだ。大人たちは子供や勉強について話した。私をよく褒め称えた。私はそれでさらに緊張した。お母さんはアナ先生に、子供を育てることのやりがいを説明していた。こっちが恥ずかしくなるような内容もあった。

もう一つ私の気を引いたのが、アナとスティーブンの相性だった。ラブラブなのが見て取れた。テレビではこういうのは伝わらないな。若いカップルって見てて可愛い。私の親はもうそんなことない。昔はあったけど。少し覚えてるもん。私とは無縁だな。恥ずかしいし男子とうまく付き合うのは無理。

<実際に脳裏に焼き付いている幼少期の思い出に、親がイチャイチャ抱き合っている場面がある。私は仲間外れにされていると感じ、抱っこを求める。親は笑って私をも抱き上げる。これが何回かあったのを覚えている。毎回抱っこされてほっとしている反面、強く残っている気持ちはそれよりも、『親は私がいなく、二人だけでいる方が幸せ』というもの。自分は家族の一員ではないと感じるようになったのはそれからだろうか。いや、きっと、記憶が残る年齢以前にもどういうわけか、突き放された感情を抱いていたと思う。>

12月31日

今日の大晦日のことを書くね。私はまた、すべてが気に入っていなかった。ぜんぜんきらびやかさが足りていなかった。料理はあんまりなく、部屋は散らかっていて、みんな適当な格好だった。こんなに大きい期日なのに!ニューミレニアム!なんでみんなはそれを何とも思わないの?私は、できる限り、自分でムードを正そうと努めた。掃除をし、洗い物を全部し、テーブルを飾った。ペーターは11時に寝ちゃった。意味分からない。私は小さいとき、大晦日に何時まででも起きていていいということをいつも満喫していた。

親はロシアのケーブルテレビをつけっぱなしにしていた。コンサートをやっていて、私はその音楽が気に入らなくて、つまらなかった。でもお母さんはノリノリだった。お父さんを引っ張って踊ったりした。こんなにお母さんが跳ねているのを初めて見たかも。嬉しかった。誰かが楽しそうなところを見ると嬉しいよね。でも、お母さんのおなか!自分でお腹がこんなに出ていて嫌じゃないの?痩せればいいのに。。。結局3時には寝た。もっと起きていたかったけど朝エアロビで早かったから。

私、友達とパーティをして大晦日を過ごしたいな。楽しい音楽とダンスとお菓子などがそろったパーティでね。実は親はパーティに誘われていたらしい。でもお母さんの性格じゃ行くわけないから。ペーターもつまらないし。ねぇなんで女の子で生まれてくれなかったの?


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