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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:影の騎士真珠の姫 第十話 女神の名前を持つ側女

前話

「今日はもう、鏡を見るのはもう良いでしょう? 確か、あの記憶を失った女性はカタリーナの世話役になっているの。カタリーナの元へ行きましょう。おいで。エルマ」
 腕を差し出すとエルマがちょこちょこよじ登ってくる。フィーネペルルはエルマを抱きあげる。エルフィのリードはヴァルトが持つ。まるで長年、連れ添った夫婦のような空気にフィーネペルルはデジャヴを覚える。
 
 どうかしてるわ。今日は。いろいろあったのね。
 
 心の分析をささっとしてしまうと歩き出す。そんなフィーネペルルの横顔をヴァルトは面白そうに見ながら歩く。
 
「何か面白い事でも?」
「いや」
 そう言ってエルフィのリードを外す。
「エルフィ!」
 フィーネペルルが呼ぶ。
「大丈です。あそこにおられるのがカタリーナ様でしょう?」
「そうだけど。よく知ってるのね」
「エルフィが行きたそうにしていたから。エルフィが懐くのは家族ぐらいです。ならば残った家族はカタリーナ様だ」
「推理がお得意なのね。あの、カタリーナの世話役の一人があなたの尋ね人よ」
「姉上の?!」
 驚いた顔のヴァルターにフィーネペルルは言う。
「何でも知ってると思えば、そうでもないのね。カタリーナが記憶を失った女性を保護したのよ。本当に王権を継ぐのはあの子が正しいわ」
 最後は自分に言うように言ってカタリーナに向かって駆けていく。
「カタリーナ! エルフィ!」
「珍しく、外へ出ていたのね。騎士様と」
「私とヴァルトの間には何もないわよ。ただの人生の先輩よ」
「人生の先輩、とは……。それほど姫と年は変わらないのですが」
「あら。お年を気になさるのね」
「姫!」
 二人の夫婦漫才にカタリーナは大笑いし出す。その声にはっとする二人である。
「カタリーナ……」
「全部言わなくていいわよ。人生のお勉強中なのでしょ? それより、マリアが気になるんじゃないの?」
「マリア?」
 ヴァルターが聞き返す。
 
 姉の名はゾフィ、だ。
 
「記憶がすっぽり抜け落ちているからそう名前をつけたのよ。会ってもいいけれど、いきなりショックを与えるのはお医者様からダメ、と言われているのはわかっているでしょう?」
「ええ」
「姉の手首には三つ星のほくろがあるのですが、マリアにも?」
「そこは知らないわ。でも、変わったほくろを持っているから女神様の生まれ変わりということで、みんながマリアって呼び始めたのよ。会ってみる?」
 カタリーナの聡明そうな瞳がヴァルターを捉える。いや、とヴァルターは首を振る。
「当分、平和そうです。姉のことはゆっくり調べていきます。マリアというのがわかっただけでも収穫です。さて、フィーネ。執務に?」
「その前にエルマのごはんね」
「そうか。エルマ、おいで」
「にゃん!」
 エルマがフィーネペルルの腕から飛んでヴァルターの胸元に飛ぶ。受け止めたヴァルターは一人でさっさと歩き出す。
「ヴァルト!」
 フィーネペルルはその後ろをエルマを抱えながら駆けていく。
「あのフィーネが追いかけるなんて、ね。いい傾向だわ。さ。どんな不思議なほくろか聞いてきましょう。当人達は目に見えていないようだから」
 お互いを見るのが忙しくて本来の目的からそれてるのがカタリーナにもわかった。すぐに姉とわかっては別れが早くなる。ヴァルターの気持ちを推し量ってカタリーナは調査にでかけた。


あとがき

行ってきました。二年ぶりの就職後フォロー面談。帰り道本屋へ寄ることをいろいろ考えていたのですが、結局寄らずに帰ってきました。それでも7千歩歩いていました。

で帰って買ってきたポータブルSSDに小説を移動させて、名前を変えるのが難しく、間違った所に変えてしまったりといろいろあって、元の名前に戻しておきました。その間に更新作業していたのを忘れて再起動し、あ、と思いましたが下書き保存機能で無事一からせずに済みました。

プリンターのインクが高い。面談の後家電量販店で見ていたのですが全色が高すぎてこの間補充してなくなったシアンだけ買ってきました。

本屋は道々途中でいろいろあるものの、今日買ったテキストで十分行けると思うし、合否はでてないし、ということで辞めておきました。

今朝は「魔法の遺産~運命の紡ぎ手~」を1話書いたので今日は何を夜に書こうかと考えてます。フライングスタートしすぎで書き途中のものがばらばらとあります。

夕食、母作れるのでしょうか。熱を出しているのですが。下がったと入っていたものの、買い物してこようかと思うのですが、足が痛み止めが切れて痛いです。

その痛み止めも買わないといけないのですが。

もう。こんな時間。どうしようかと考え中。疲労がたまっているのであとは横になった方がいいので、今日の買い物は辞めるべきか、と悩み中。

花に水やったり、薬を書けないとという状態でして。気軽にパジャマに着替えられない。部屋着というものがなくてよそ行きかパジャマかというところです。

とりあえず。花のフォローはしてきます。ここまで読んで下さってありがとうございました。

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