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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:風響の守護者と見習い賢者の妹 第八話 リリアーナの使い魔、風の精シルフィ

前話

「おにいちゃーん。イーカム頂戴。お爺ちゃんの庵で賢者の称号もらいに行くの」
 作戦会議と言うよりはアイシャードの一方的な話で初期冒険人物が決まっただけだ。リリアーナは賢者の称号をもらえるとあってウキウキしている。
「イーカムは兄ちゃんの使い魔。お前も賢者の学びをしてるなら自分で召喚しろ。もう、イーカムはやらんからな。ユレーネは猫だからもっと無理だぞ。ほれ。召喚魔術の言葉だ。外でやってこい」
「こいって」
「なんなら兄ちゃんが見ててやろうか?」
「一人でする!」
 多感な思春期を迎えているリリアーナは反抗するように言うと外へ飛び出していく。
「レオ。猫かわいがりも逆効果よ」
「ユレーネだって、可愛がってるじゃないか」
「同じ女性のよしみよ。妹だもの」
「俺だって妹だ!」
「兄の愛は届くかねー」
「ニコ! 復讐に燃えるのは辞めろ。結婚式ぐらいすぐできる」
「って。レオは二年もかかった。もうすぐゴールインだったのに」
 しくしく、とニコが鳴き真似をする。
「ニコ。お前、性格変わったか?」
「いや」
 二人で掛け合い漫才をしている内にリリアーナが駆け込んできた。
「使い魔召喚できたけれど、こんなに小さかったらどうやって空路をいけるの?」
 リリアーナの掌に小さな何かの精がいる。
「なんだそれ」
 みんな不思議そうにリリアーナの掌を見る。
「風の精よ。シルフィって名乗ったんだけど、どうやって運んでくれるの? シルフィ」
 小さな声が聞こえたかと思うと羽根のような大きな雲の形に変化した。周りの者は一斉に驚き凝視する。風の強烈な流れが室内にあふれる。
「リリアーナ! 元に戻すか、とっととアイシャードの所へ行ってこい!」
 代表してレオポルトが文句を言う。
「はぁい」
 リリアーナは外に出て行く。
「なんなんだ。あの暴風少女は」
 乱れた髪をなでつけてレオポルトが言う。
「頼もしいわね。リリアーナ」
 ユレーネは余裕で外のリリアーナを見ている。ローレライも同じだ。
「女は強い」
「何か言った?」
「いや、何も。本当にリリアーナはアイシャードの所に行けるのか?」
 外から雲に乗って消えていく妹を見てレオポルトは言う。
「でも、どうして風の精なのかしら。氷でも炎でもないわ」
 リリアーナは炎の国の出身だ。そこから何故、風が出てくるのか。
 風の国とどんな関わりがリリアーナにあるのか。まだ誰も知らない時の事だった。


あとがき

はい。この八時過ぎの更新は紛れもない欠勤の証拠。朝起きたら足が動かず、必死こいて魚にご飯をあげて。朝食食べてがばって歩こうとしましたが、自室に戻るのに必死。薬は飲みましたが効かない。飲み過ぎか?

二階への階段が死の階段。で、さきほどご連絡入れました。かなりやばいです。月曜日に整形外科です。合否発表なのに。待っている間、パケ放題にプランも変えたし、病院内でフリーWI-FI入っているので受験票みながら探します。

今日はこの「風響の守護者と見習い賢者の妹」と「影の騎士真珠の姫」ぐらい更新してあとはエッセイの勉強を書いてみて、その後漢検ですかね。占いで安物買いの銭失いと言われたので買い物にも行きません。というか行けない。歩けない。仕事運良かったんだけどなー。「緑の魔法と恋の奇跡」を十話まで書く予定。これで大方の話は10話確保しました。「煌星の使命と運命の絆~星の恋人達」が二話しかストックないのでがばって稼ぎます。

今日一日は自室にこもりっきりになるので、ストレスためないように頑張ります。ていうかパソコンデスクの場所変えたい。今の場所では痛めた足を冷やすことに……。直接風が来るので。考えないとなぁ。

ここまで読んで下さってありがとうございました。

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