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【スピンオフ】動物のいない動物園

夏の夜、面白い動物園の夢を見た。入場料は、動物園や水族館に寄付されるという。多くの人が並ぶ入口で、パンフレットをもらった。動物の領域を区分けする柵や水路は無いと書いてあるが・・・。

最初にライオンのところへ行ってみると、ライオンが歯を磨いているコミカルな映像が鮮やかな色彩で迫ってくる。西武on the lionという大きな文字の書かれた乗り物に乗って、ライオンの体内に入っていく。突然ウィルスが現れて乗り物にぶつかり、その振動が伝わる。そのうちに免疫がたくさん現れてウィルスを覆い隠してしまう。体の中が綺麗になって健康を取り戻すという体験型清潔ライオンコースターのアトラクションだった。出口ではライド記念に歯ブラシとハミガキをもらった。映像制作はアメリカのMGMとなっていた。狐につままれたような気分で、虎を見に行った。阪神with the Tigerに乗って、草原で走る虎を追いかけるアニメーションの中に飛び込んでいく。虎の叫び声が聞こえて、お米がご飯になるように気持ちが炊き上がっていく。最後に虎に追いついて、虎と一緒に食卓を囲むという不思議なアトラクションだった。出口で水筒とパイン飴をもらった。ハウ・パー・コーポレーション協賛となっていた。

もうお分かりの通り、私が訪ねたのは空想の「動物のいない動物園」である。日頃お世話になっている動物に感謝して、動物に「縁」のある企業が夏休み期間中に開いた臨時動物園なのである。どうりで柵も水路もないはずである。協力企業はライオンと西武ライオンズ、吠えるライオンで有名なMGM、タイガー魔法瓶と阪神タイガース、タイガーバーム軟膏のハウ・パー・コーポレーション。
考えてみると、動物に因んだ名称やマークを使っている会社はこのほかにも象、キリン、ピジョン、ジャガー、クロネコなどたくさんある。動物たちの愛らしさや親しみやすさ、力強さが、企業のイメージ作りに活用されている。たくさんの企業が集まれば、ユニークな「動物のいない動物園」ができる。ロンドンの科学的動物園ではないが、「感動的動物縁」になるかもしれない。

夢の中では、ライオンと虎が「Animalにも SDGsを!」と吠えていた。このイベント開催期間中、日本のすべての動物園や水族館が休園になるという。

⚫︎実在する会社のお名前のみお借りした夢のお話です。どうぞ寛容なお気持ちで、ご容赦ください。

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