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アルフレッド巡礼記 4日目その3: ウィンチェスターの続き

アルフレッド大王聖地巡礼記、4日目の更に続き。
夕方5~6時を過ぎてもまだまだ明るい夏のイングランド、とりあえずウィンチェスター大聖堂の周辺を散策。
シャーロック・ホームズ」 (『ソア橋』) の余談もチラっとあります。

<<(前回はこちら)(次回はこちら)>>

◆本篇

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聖スウィザン-アポン-キングスゲート教会 (St Swithun-upon-Kingsgate)

オースティンの肖像画のデータ (public domain) は今回はこちらから。 

▶「高慢と偏見とゾンビはいいぞ。

ウィンチェスター・カレッジ (Winchester College):
モット―の「Manners Makyth Man」は、スティングの「Englishman In New York」映画「キングスマン」でも英国紳士ステレオタイプの自虐ネタにされているアレです。

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ワーフ・ミル (Wharf Mill/ Segrim's Mill):
1885年に建てられた製粉所の建物の参考写真。

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ナナミンスター (聖マリア修道院)  (Nunnaminster/ St Mary's Abbey):
アビー・ガーデンズ (Abbey Gardens)」内はお子さんもいたため写真はありませんが、芝生の敷かれた綺麗な憩いの場でした。
【参考】ナナミンスターについてゲーム「アサシンクリード ヴァルハラ」内の描写との比較をベースにあれこれ書いた記事。刺繍についても最後に少し触れました。

ドラマ「ラスト・キングダム」(The Last Kingdom):
シーズン5で完結したようです。原作小説は13巻で完結済み。
【2023年2月追記】続篇の単発Netflix映画『Seven Kings Must Die』が2023年4月にリリース予定。アルフレッドの孫アセルスタンの時代を描くようなので、原作12~13巻あたり?


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ギルドホール (Guildhall Winchester)
1873年竣工。元々は警察、消防署、裁判所、博物館、図書館や集会所などが入っていた公共施設。
2020年以降のパンデミック下で、ふたたび民事裁判の法廷として利用されていたそうです。

観光案内所 (Visitor Information Center)
この時は時間の都合か何かでガイドツアー (英語) は利用せず。2018年に参加した時は有料でしたが、面白かったです。

チューダー朝の建物に現代の店舗
マンガ内に写真を載せた矢筈積み (Herringbone/ Opus spicatum) レンガの建物には「Nicholas Waller's House 1509」と書かれていましたが、19世紀前半頃の要素が多いようです。(※現在は他のテナントが入居)
他にも古そうな建物が色々ありますが、撮ったのがこれくらいだったので。

▼ 他には、例えばこのハイストリートのスターバックス (画像 (C) Google Map 2017) でコーヒーを飲んだ記憶がありますが、2020年に閉店した後、近所に移転して再開したようです。
この建物自体は歴史的建造物 (Listed Buildings) には登録されていないようですが、並びにある類似の建物は16世紀頃のもの

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パブ「The Old Gaolhouse」
パブの名前は、建物が元々は1805年に建てられた監獄 (gaolhouse) だった事に由来。(監獄自体は中世?からあったっぽい。)
刑務所が 1850年頃に街の西側に移転した後、現在は商用に転用されている。

◆追加/その他の写真など

▼ウィンチェスター・カレッジの入り口。ここもガイドツアーがあります。参考までに:2018年に聞いた時は、所要時間は1~2時間くらい?だった気が。時間が無くてツアー参加できず、涙を呑みました…。

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ウィンチェスターカレッジの入り口の写真(アップ)

ギルドホール
全景は撮ってないですが、印象的な建物です。
▼1871年の建設時に礎石か何かを置いた記念の碑文。

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▼海抜、緯度と経度、南中時刻を示した何か。

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▼1893年に増築された「King's Court」棟。図書館やアートスクールが入っていたらしい。

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▼側面。下のフェンスの手前(地面より下)に「ナナミンスター」の野ざらし...もとい、屋外展示があります。

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◆【余談】「シャーロック・ホームズ」ソア橋のロケ地

前回触れたように「シャーロック・ホームズ」の「ソア橋」("The Problem of Thor Bridge")」はウィンチェスター周辺が舞台となっていますが、グラナダ版ドラマ (ジェレミー・ブレット主演) の「ソア橋の謎」回に、ギルドホールの正面階段がチラっと映っていました。

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なお、このエピソードでは登場人物の1人が監獄に入れられているのですが、出版が1922年なので、パブ「The Old Gaolhouse」の場所にあった監獄ではなく、移転後の監獄 (ウェストゲートから西に1km程度、現在の場所) の方に収監されていたのではないかと思います。

【更に余談】ウィンチェスターもう1つの刑務所「ブライドウェル」とアルフレッド王:

これらとは別に、軽犯罪者用の監獄「Bridewell 矯正施設」 (1787~1849, Winchester County House of Correction) もあったのですが、これは街の北側の「ハイド・アビー」(Hyde Abbey) の跡地に建てられました。
で、ハイド・アビーは、アルフレッド王の最終埋葬地だった修道院。
そして埋葬されていたアルフレッド王 (と妻・エルスウィス、息子のエドワード長兄王) の遺骨は、刑務所の建設または受刑者の作業中、または取り壊しの際に掘り返されるか何かして適当に扱われ、その所在が (元々不明でしたが) わからなくなったのでした。泣ける。

このハイドアビーについては、次回。

ウェストゲートあれこれ。

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ウェストゲートを東側(街の中心側)から臨む。
真ん中の大きい通路が昔のメインストリートが通っていた位置
(現在は車道が右/北側に迂回)で、両側に歩行者用の通路。
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西側から見上げた様子。
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南側の側面にある扉と、その上の銘板。
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銘板のアップ。左はサマセット公の紋章。19世紀頃に付けた?
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南側の通路は少し曲がっていて面白い。

▼ワーフ・ミルの近くにあった木。良い趣き。

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次回 (翌日) はウィンチェスター大聖堂、ウルヴジー城址、シティ・ミル、ハイド・アビー、グレート・ホール、ウィンチェスター城址などをゴリゴリと回ります。

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