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【イベント報告】イスラエルの生活と宗教について

本日、2021年12月10日に、イスラエル学生交流会を終えました。

参加者はテルアビブ大学の学生3人と、日本からは5人の方に参加していただきました。ありがとうございます!

終始なごやかな空気でかつ、参加者からはいろんな質問が飛び交っており、とても充実した会話ができたと感じました。
今回は文化交流会ということで、「イスラエルの生活に宗教がどれだけ影響しているか」を学びました。
前半は、テルアビブ大学生の学生であるオルリから、プレゼンテーションで宗教家とそうでないユダヤ人の生活の違いについて説明してもらいました。

プレゼン内で参考に見ていた動画。ユダヤ教の中でもいろんな宗教があり、その複雑さがわかります。

イスラエル内の人口の約75%はユダヤ人です。

そのユダヤ人の中でも細かくグループが分かれていています。それがHiloni (世俗派)、Dati (宗教家。でも社会に溶け込んでいる人達)、Haredi (超正統派)、 Masorti (伝統派。宗教としてではなく文化として習慣を取り入れてる人達) がいるそうです。(下の図はオルリがプレゼンで紹介していた割合の図↓)

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超正統派であるHarediの習慣はわれわれ日本人にはインパクトのある情報ばかりでした。

例えは服装で言うと、男性は黒い帽子に黒いスーツ。女性はロングスカートに長袖。既婚していれば髪の毛を見せないようにウィッグを着ける。しかも男性女性どちらも家族以外の異性を直視してはいけない等、様々なことがトーラ(ユダヤ教の聖書)に書かれているため、Harediはそのルールを夏の暑い時期でも守っているそうです。

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また、子供をできるだけたくさん作るようにという教えもあるそうで、一家に6~20人子供がいるそうです!!

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子供達は宗教学校に行って、トーラの事を学ぶ(学校によっては英語や他の教科を教えている学校もあるそう)。大人のHarediの男性は働かず、毎日トーラの勉強を続ける!これがびっくりです。国から子供一人当たりに補助金が出てはいますが、やはりそれでは十分な生活ができないので女性が働き出でているそうです(助産師などが多いそう)。

そしてイスラエルでは18歳になったら男女共に徴兵に行きますが、Harediは行かなくてもいいという決まりがあります。これはイスラエル社会の中でもよく議論の的になりますが、将来、家族が多いHarediの人口が増えた場合は状況は変わるかもしれません。

オルリ自体は世俗派(Hiloni)で、好きな服を着て好きなことができる所謂「無宗教」になりますが、毎年のユダヤ教のお祝いは家族と集まれる楽しいイベントなので「好きだから」毎年やっています。

ただ、それでもユダヤ教の習慣は生活の中で現れています。例えば金土はユダヤ教の休息日にあたり、「シャバット」といわれます。この週末は仕事をしてはいけないとトーラに書いてあるため、バスや電車などの公共手段がストップします。そのためシャバットは車が無ければ郊外に行くためにはタクシーを使わないといけません。

あと世俗派でもユダヤ教が影響するのは結婚時。結婚するには「ラバイ」と言われる説教者・指導者に許しをもらってするそうです。これは世俗派でも一緒の様です。そのため、LGBTのカップルはイスラエルでの結婚が認められないため国外で結婚して戻ってくるという手間が必要だといいます。離婚のときも然り。

...と、このようなたくさんの情報をオルリのプレゼンテーションから学び、後半は参加者みんなで嬉々としていろいろ質問して会話が広がりました。

とても楽しかったので一時間半では足りないくらいでした。またこういった交流会を行いたいと思います。

池田

オルリのプレゼンテーションはこちら↓↓


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