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意味のあるリサイクルとは?

こんにちは、愛知県のアルミリサイクルカンパニー
株式会社豊アルミ工業 代表の桐山です。


私はリサイクルを行うには
合理性
が不可欠だと考えています。
合理性は主に3つあります。

  1. 経済性

  2. 環境

  3. 安全保障

1.経済性

リサイクルを推進することが、経済的にメリットがあることが重要です。
リサイクルが儲けに繋がらなければ誰もやりたがりません。
市場原理でリサイクルにメリットがあることが織り込まれていれば、自然とリサイクルされていきます。
補助金をいれて無理くりリサイクルを進める、というのは長続きしません。
またゴミの分別を細分化するといった個人頼みのやり方も厳しいと思います。

2.環境

私はリサイクルの仕事をしていますが、
リサイクルが環境をよくする
みたいな言い方は非常に抵抗があります。
人類が活動する以上、環境に負荷はかかります。
リサイクルが環境に対して貢献できるとすれば、
環境負荷を従来よりも低減できる
とか
有害物質を適切に回収する
といった程度だと思います。
またリサイクルという行為自体がエネルギーや資源を消費することに繋がります。
無理くりなリサイクルはかえって環境負荷を高めることに繋がります。
太陽光パネルやEVは環境に良い、という言説と同じです。
いかなる時でもメリットとデメリットを評価する必要があります。

3.安全保障

日本のように資源に乏しい国では、輸入された資源を有効に活用し、しっかり確保していく必要があります。
その手段としてリサイクルはありだと思います。
石油を備蓄しているように、レアメタルなど希少な資源は国が戦略的に見定めておくべきでしょう。


皆さん、下のようなダストボックスを見たことがあると思いますが、どうですか?
ペットボトルとキャップを分別して捨てることができる機能がついています。

実際にどのように使われているでしょう?

写真では分かりにくいのですが、
ペットボトルとキャップの入り口は別々でもボックスの中ではひとまとめとなっています。
それでは意味がないと思います。
ボックス内でボトルとキャップが混ざっていても、キャップが取り外してあれば、リサイクル回収先での分別が楽になる、という意図であれば、少し意味があると思います。
でもやはりそれは人頼みでしかなく、実際にはキャップを付けられたまま捨てられるボトルも多いでしょう。
こうした問題を解決するのはテクノロジーしかないと思います。
あるいは行動経済学的に人々が思わずキャップを取って分別して捨ててしまう、みたいなことができればよいですが。

リサイクルは環境によい!
かどうかはなかなか難しいところですし、環境だけが大切な指標ではありません。
バランスよく物事を見る視点が肝心ですね。

それでは!

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