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アルチノテ~アルシノハカバ~

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記事一覧

重みよあれ

短いナイフは切れ味 勝負

軽やかに俺は振り回す

「いっ!?っぎゃ~~~~っ!」

勢い余って逆の手 切ったー!!

自分探しの旅に出よう

思い立ち 玄関開けると そこにいた

あたりまえに入ってきた

何日たってもここにいる

やっぱり我が家が一番である

「どっかいけよ!

双子と思われるだろ!!」

「お前がどっかいけよ!」

「ああ?どっちがどっちだったっけ?」

「どっちもどっちだろ」

「こんなことなら
見つけなきゃよかった」

「こんなことなら
探さなきゃよかった」

「簡単に見つかってんじゃねえよ」

「どっちもどっち

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今その気分

根差した思いに火をつけて

是か非かの問いに意をつけて

そこに天地の差はあろう

髪一重の気苦労であろう

さらなる志向の道を行き

はばかる思考の未知と着き

投げろよ自分 まだ待て自分

採との差異まで 今この気分

風に吹かれて我々は……

火照る身体はそのままに

無理矢理 俺は抱き締めた

首振る お前の弱さなら

強さにかえて 声 宇宙人

ホワイト社会

シロよシロよと開いた街に
シロだシロだと発する言葉

「これが正しいことなのだ」
それは優しいことなのか

さらなるシロを求めては
眠れる夜まで塗り潰す

人の数だけシロがある
マダラ模様のホワイト社会

アルチズム

人の目なんて気にしない

気にしたって仕方がない

誰の理解も求めない

誤解されてもかまわない

ひるまず前しか進まない

邪魔されたって関係ない

信じた自分に偽らない

そんな人だと見られたい

スキ

うなずく共感 芯をつけ

更なる呼応に知を肥やせ

ゆらつく好感 心をつけ

高鳴る鼓動に血を燃やせ

まさに赤に

切り札

目が静寂に語っている

仕掛けた罠に嵌まっている

勝利はすでに叶っている

目が合うふたり笑っている
#駆け引き #ゲーム

見さげた月よ

もっと笑顔が見たいと願い
進んだ茂みのその先に
もっと笑顔でいたいと願い
光の照らす道を見つけた

なぜ海はこう青いのか
穿った底のその先に
なぜ青はこう青いのか
闇が閉ざした未知を見つけた

扉を開いて見わたすけれど
君の姿はどこにもない
届いた器のその中に
壊したくない黄身を見つけた

まどの月には君想い
みなもの月には黄身灯る
ボクのそばには君はいない
蕎麦のそばには黄身がいる

つねに私は二人いる

 相容れることのないままに

「たまにはソトに出掛けよう」

「ウチで酒でも飲んだくれ」

 つねに私は二人いる

「ミギの街中にしようか?」

「ヒダリの川沿いにしようぜ」

 つねに私は二人いる

「ナニをしているのだろうか?」

「どうせすべてはユメの中」

 つねに私は二人いる

「おい………おい」

 どこか遠くで声がする

「おい!……おい!!」 

 いつの間にやら横にいる

「お前

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感性の法則

閑静 選ばれてあげる歓声

慣性 追うのが されど未完成

来るもの選べず去るもの追えず

書くもの得られず完成

安定の反省の感性

能 脳 膿  

それじゃないだの味しないだの
噛んだガムなら吐き捨ててくれ
あれに冷めたりこれに飽きたり
止んだオレなら切り捨ててくれ

目にしたいならすればいい
たかり根性かなり尊重
背にしたいならすればいい
ドレもそうだしオレもそう

頼まれんでも保たれんでも
そうだ淘汰と叶えや騒げ
顔は笑んでも名を揚げんでも
王だ郎だと放てや我が値

胸に抱きしめて

キャスター付きのイスに
広いスペースを与えてはならない

座った状態で
どこまでもコロコロしたくなる

調子に乗ってる時にこそ
いたい目みるのは世の常か

滑ってるのに笑われる
このまま遠くへ逃げ出したい

あおい背もたれを
この胸に抱きしめたままで……

偶像崇拝~司る者~

ある者が言う
あの娘がかわいくて
しょうがない

アンタの息子と同年代
そんな野暮など
口にはしない

ある者が言う
踊りとか
覚えちゃおっかな~?

ある者に言う
覚えたほうがいいっすよ
本人たちも喜ぶし

凡人の踏み込めぬ領域で
何かが大きく動き始めた
淡い偶像を追い求め

とてもかわいい振り付けで……