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【レシピ】梅干しを作りましょう! ② 赤じそ漬け

梅干し作りの、ふたつ目の作業「赤じそ漬け」。
梅を塩漬けしてから、2週間後を目安に行います。

塩漬けした梅からは、たっぷりの梅エキス(白梅酢)が上がってくるので、
ここに、下処理をした赤じそを加え、色付けしていくのが「赤じそ漬け」です。

塩漬け後、2週間
白梅酢が、上がってきた状態


赤じそ漬けにしない場合は、この状態のまま、さらに2週間置き、
最後の作業、「土用干し」となります。

それでは、「赤じそ漬け」をしていきましょう。

☆ 塩漬けの作業は、こちらからご覧頂けます。


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梅干し ② 赤じそ漬け

【難易度】★☆☆☆☆
【作業にかかる時間】  1時間~
【赤じそ漬け期間】   仕込んでから、約2週間(14日間程)

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   ※ 最後の「土用干し」は、天候の良い4日間を選んで作業します。
    「赤じそ漬け」2週間後であっても、天候が悪い日が続く時は、
     そのまま、晴天を待ちましょう。

【工程】   1) 赤じその処理をする
       2) 赤じそのアク抜きを、2回行う
       3) 梅干しの瓶に加え、赤じそ漬けにする

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【材料】(ひとつの目安・参考として)

材料(梅:1㎏ 分に対して)

【梅:1㎏分に対して】
     赤じそ(正味)     200g(梅に対して、20%)
     塩             40g(赤じその、20%) 

※ 手作りの梅干しです。
  赤じその量が、多少前後しても、特に、大きな問題はありません。
  ひとつの目安(参考量)として、捉えてくださいね。


 ☆赤じそについて

赤じそ( 葉のみ )

その年や、地域によって、出回る時期が多少前後しますが、
6月頃から、八百屋さん、スーパーで、目にするようになる赤じそ
枝付きのもの、葉だけ袋詰めされているものが、あります。

枝付きの赤じそは、鮮度が良く、きれいな葉が多いですが、
枝から葉を取り、枝を捨てなくてはいけないという「手間」があります。
葉のみ袋詰めされている赤じそは、その「手間」はないのですが、
やや鮮度が落ち、葉を仕分けすると、悪い葉が半分ぐらいある時も。

ここ数年、私は、袋詰めを購入していますが、
それぞれ、お好みの「赤じそ」を、ご準備下さい。

ほとんどの袋に、梅干し、ジュース等に使う時の目安量が書いてあります。
それを参考に、購入しましょう。
そして、購入後は、鮮度が落ちないように、すぐ下処理をしましょう。

【作業中のポイント】

※ 基本的には、「塩漬け」した時のポイントと同じです
    ① 作業する手は、常に、清潔に保つ
    ② カビの原因となる水気を残さない    
    ③ カビを見つけたら、すぐ取り除く  
               ※ぞれぞれの工程で、説明していきます   

【工程】

1)赤じその処理をする

赤じそ(葉のみ)


① 赤じそは、葉の根元から、ちぎる。(茎は、取り除きます)
  良い葉だけを取り分け、仕分けをする。

葉の根元からちぎる

【見分け方】
・良い葉 … 葉が大きく、両面、赤紫色で、色がきれいなもの。
・悪い葉 … 色がくすみ、緑色になったり、傷んでいるもの。 
         小さい葉も、不向きです。


良い葉、  悪い葉
( 仕分けをした後 )

仕分けをした後に、良い葉の重さ(正味)を量ります。
その時、思ったより少なくても、大丈夫。
良い葉だけを使えば、量が少なくても、きれいな赤色に染まります。
ただ、参考量の半分以下になる場合は、色づきが薄くなる場合もあります。
気になる方は、少しプラスしましょう。


悪い葉は、捨てずに、是非、赤じそジュースに使いましょう
十分、美味しく作れますよ。


② たっぷりの水に浸して、赤じそ(良い葉)を、やさしく洗う。
  3回ほど、水を入れ替えて洗い、残っている泥や、汚れ、ホコリを
  落とす。
  ザルに上げる。

きれいに洗い、ザルに上げる


③ 赤じそに残っている水を、布巾などで、丁寧に、きれいに拭き取る。

布巾などで、水気を、丁寧に、きれいに拭く

ここで、水が残っていると、カビの原因になります。
しっかりと、水気を切りましょう。
赤じその量が多い時は、大きめの洗濯ネットなどに入れて、
大きく振り、水気を切っても良いです。

ネットに入れて、大きく振り、水気を切る
( 私は、このネットに入れて、ベランダで大きく振っています )


2)赤じそのアク抜きを、2回行う

① 水気を切った赤じそを、大きめのビニール袋に入れて、
  塩の半量(20g)を加える。
  袋の口をねじり、袋を揺すって、塩を全体に行き渡らせる。

ビニール袋に、赤じそ、塩(半量)を入れる
袋をゆすり、塩を全体に行き渡らせる


② 空気を抜きながら、袋の上からも揉み、赤じそのカサを減らしてから
  大きめのボールに入れる。

袋の上からも揉み、赤じそのカサを減らす
赤じそを、大きめのボールに移す


③ 手で、赤じそを押しながら、揉んでいく。
  濁ったアク(紫色)が出てくる。
  絞りやすい量の赤じそを手に取り、両手で、きつく絞る。

赤じそを、押しながら、揉んでいく
濁ったアク(紫色)が出てくる
絞りやすい量の赤じそを手に取り、両手で、きつく絞る
( 紫色のアク、 絞った赤じそ )

1回目のアク抜きの時は、泡が出るほどのアクが出ますが
驚かずに、しっかりと、きつく両手で、アクを絞りましょう。


④ 絞った赤じそを、ほぐしながら、再びボールに入れる。
  残りの半量の塩を加え、同じ作業を繰り返す。(2回目のアク抜き)

絞った赤じそをほぐし、残りの塩を振りかけて、同じ作業をする
(2回目のアク抜き)
2回目のアク抜き・完了


  【アク抜きした赤じその保存】

赤じその作業は、梅を塩漬けしてから2週間後。
赤じそを加えるタイミングで行うのが、ベストですが、
完熟梅が入手できる時期と、赤じそが出回る時期は、その年の気候、地域によって、前後し、ずれてしまう事もあります。

もし、赤じそが、あまりにも早く出回った時は、アク抜きの作業まで行い、
冷蔵庫で保存しましょう。

アク抜きが終わった赤じそ

保存袋に入れて、密封し、冷蔵庫で保存します。
もし、この時、梅の塩漬けした時に出る「白梅酢」が上がってきていたら、
その白梅酢を馴染む程度に加えておくと良いです。
次の作業が、スムーズに進みます。


3)梅干しの瓶に加え、赤じそ漬けにする

① 梅の塩漬けをしてから、2週間後の瓶、そして、
  アク抜きをした赤じそをボールに入れてほぐし、準備する。

白梅酢が上がってきた梅の塩漬け
アク抜きをした赤じそを、ボールに入れて、ほぐす


② 重石(塩1kg入・袋)を取り出す。
  きれいなお玉で、上がってきた白梅酢を、少し取り、
  赤じそのボールに加える。
  赤じそが、軽く浸るぐらいの量で、良い。

きれいなお玉で、上がってきた白梅酢を、少し取る
赤じそのボールに加える( 浸るぐらいの量で、OK )


③ 白梅酢と、赤じそを、馴染ませる。
  発色して、鮮やかな赤色(この汁は、赤梅酢と言います)になる。
  これを、梅の塩漬けに加える。
  赤じそを、全体に広げ、ボールに残った赤梅酢も戻す。

白梅酢と、赤じそを、馴染ませる
( 鮮やかな赤色になる(赤梅酢))
発色した赤じそを、梅の上、全体に広げる
ボールに残った赤梅酢も戻す
発色させた赤じそを加えた梅


④ 最後に、重石(塩1kg入・袋)の表面を、さっと焼酎で洗ってから、
  再度、梅・赤じその上に置き、重石をする。
  しっかりと容器の蓋をして、涼しい場所で保管する。
  ※ 赤じそ漬けの期間は、約2週間(14日間程)

赤じそ漬け・完了

ここが、ポイント!

赤じそ漬け期間中も、必ず、毎日一度は、瓶内の様子を確認しましょう。
もう、梅酢が上がっているので、塩漬けの時よりも、カビは生えにくいですが、
作業中に雑菌が混ざり、カビが発生することもあります。
もし、梅酢の表面に、カビのようなものを見つけたら、
必ず、取り除きましょう。

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赤じそ漬け期間(約2週間)後、いよいよ土用干し(天日干し)です。
天候の良い4日を見定めて、作業しますが、近年、不安定な天候が続くこともあります。
その場合は、赤じそ漬けのまま、晴天が続く4日間まで、気長に待ちましょう

※ 白梅干しの場合も、同じタイミングで、土用干しをします。
 (塩漬け期間:計4週間後)

また、土用干しの後、その最後の作業を、ご紹介します。

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