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超重力の星


今日世界チームのスペースロケットであるファルコン号は着くのに半年かかる星に向かって出発した、半年かかる距離にある星は突如最近現れしかも特殊な重力波を持っておりその星の上空に1時間滞在するだけで地球に戻ると100年経ってしまうという特殊な星なのだ

ファルコン号のメンバーには過去へのタイムリープが可能な(意識だけ過去に行ける)日本人洋子が選ばれた、30分その星に滞在し50年後の地球に戻り、様々な未来の技術や知見を得てそれをタイムリープにより過去の自分へ伝え、それを皆に広め地球のテクニカルレベルを大きくジャンプアップするという計画だった

半年後ファルコン号は難なくその星の軌道に着き皆睡眠カプセルから出た、アメリカ人のマイケルが星の影響か調子を崩してしまったようだ様子がおかしい、マイケルはファルコン号の推進システムを担当しており重力が様々変わるこの星の軌道を順調に回るには調子を崩してもらっては困る要の存在なのだ、医療担当のドイツ人ネーナがマイケルを診断した結果小さな星の上空を回転しているファルコン号の状況が良くないらしい、ネーナは一旦星に着陸しマイケルを治療した方が良いとキャプテンであるイギリス人ジョンに提案した、ジョンはみるみる弱るマイケルを見て着陸を即決した、それは例え滞在時間が延びたところで未来のテクニックは更に大きく上がるのだからいいことづくめじゃないかという算段でもあった

ファルコン号はその星に着陸した、ネーナの懸命の治療によりマイケルは瞬く間に治った、治療に要した時間は凡そ1時間だった、そしてまたファルコン号は地球に向けて出発した、地球への順調な飛行が確認された後メンバーは夫々カプセルに入り約半年間の眠りについた、そして問題なくメンバーはカプセルごとオーストリアの発射場に着陸した



地球に着いたらビックリした、出発してあの星に1時間以上は滞在したのだから100年は経っていると思ったがまるで出発したままじゃないか、元々の計算が違ったのか何かの間違いじゃないか、その時宇宙科学博士で副操縦士だったオーストラリア人リックが何やら高機能な時計を皆に見せてこう言った「皆何か勘違いをしているようだね、あの星は軌道上なら1時間で100年換算だけど着陸すると1時間に2万年経っていまうのだよ、この時計を見てごらん、だからここは20112年後の地球なんだ、まあこの様子じゃ一旦歴史が終わってまた全く同じ繰り返しをして丁度我々が出発した頃の歴史上に着いてしまったようだね」

月に行かせて(笑