帰省した時のこと
随分昔の話なんだけど学生時代久々に帰省した夏休みの昼間、実家のトイレで用を足して小窓から外を見たら道路を大股でザッ、ザッ、ザッっと歩いている背が高くスーツを着たどこか見慣れた感じの人が歩いている。
おーおー、懐かしい近所の大山君のお父さんじゃん、わー全然変わって無いなぁ、俺が小学生の頃毎日朝6時位に出社のため駅に向かって精力的に歩いてた姿そのまんまじゃん、元気なんだなあ、今日は逆に家に向かってる途中なんだぁ…
なんて思ってトイレ出てお袋に
「今久々に大山君のお父さん見たけど全然昔と変わって無くて若いねえ!」って言ったらお袋が青い顔して
「アンタ何言ってるの、大山君のお父さん3年前に亡くなったよ!」
その日は8月15日 どこからか松明(たいまつ)の焼ける良い匂いが漂っていた
月に行かせて(笑