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北欧メンタル治療日記

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スウェーデンで受けたカウンセリングと自身の変化過程の記録。日本で生きづらさを感じているどなたかの元に届いて、何かのきっかけやインスピレーションになればいいなと願い綴っています。
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2021年8月の記事一覧

北欧メンタル治療日記へようこそ

こんにちは、アルです。いらっしゃい。フィーカ(スウェーデンのお茶の時間)に立ち寄った気分で、気軽に読んでいただけるような場所にしたいと思っています。テーマがテーマですからね。 私は30代の日本人、スウェーデンに住んで6年が経ちました。来たばかりの頃は自分を女性だと認識していましたが、スウェーデンの社会で生活するうちに、自分はニュートラルで、好きになる人の性別も様々だと言うことに気づきました。日本社会で生きるために刷り込んでいた使いやすい自分がいると分かったこと。それが本来の

精神科、はじめての問診(1)

スウェーデンにはVårdcentralen(ヴォードセントラーレン)という医療施設が地域に必ずいくつかあります。直訳するとケアセンターで、診療所と言ったところ。そもそも私は普段ほとんど医療機関を利用することがなく、数年に一度検診に呼び出されるか、つい最近一度目のワクチンのために利用したぐらいで、自ら予約して赴くというのは実はスウェーデンでは全く初めての経験でした。 インターネットのサイトを経由して近所にできたばかりのところを選び、簡単に状況を説明して送信。スウェーデンの公共

精神科、はじめての問診(2)

その(1)はこちら: 担当の一般専門家の方と話したことはざっと以下のようなことでした。 ・現在どのように感じているか ・うつ状態になる頻度 ・うつ状態になるとどうなるか ・話せる友人はいるか ・たばこやアルコールの依存はあるか 私の場合、当時のパートナーと別居して(交流はまだある)三年ほど経つのですが、一人で生活し始めてから大きな落ち込みを引き起こしやすくなり、酷く落ち込むと人生のネガティブな側面しか見えない、生きる気力を失くす、自殺願望が出て来る、といったことが目立っ

抗うつ剤、はじめました

私に初めて処方された抗うつ剤はSertralin(セルトラリン)です。日本でも一般的に使用されているようですね。担当の方からも少し説明されていましたが、薬剤師のお姉さんにも、初めての服用なので最初の10日間は半分(25mg)だけ、それからは一錠を一日一回同じ時間に飲むこと、とのことでした。朝夕は関係なく、とにかく同じ時間に飲むことが大切だそう。 効能は: ・うつとうつの再発 ・社会不安障害 ・PTSD ・パニック障害 ・強迫性障害 うーん、私、程度は多かれ少なかれ、ほぼコン

抗うつ剤への偏見に負けない

ただ今抗うつ剤服用四日目の昼、空腹は感じるけれどあまり食欲が出ず、食事回数を増やしてたんぱく質をメインに、食べられるだけの量を少しずつ摂る対策を取っています。元々胃腸が弱く少食なのですが、しっかりトレーニングを始めてからは結構食べられるようになっていたので、やはり薬の影響があるのかなと…怠さや眠気はもうほとんど感じないので、徐々に慣れてはいるようです。 抗うつ剤を飲み始めたことで、あまりうつに理解のない知り合いから、抗うつ剤は体に良くない、依存するからやめた方が良い、薬なし

それ、調子が良いんじゃなくて躁かも?

スウェーデンはもう秋の空気が漂い始め雨も多くなり、来る冬に向けて少し不安が増してしまいます。抗うつ剤を飲み始めて一週間。まだ食欲不振が続いていて、特に朝ご飯が以前ほど食べられなくなり、プロテインとフルーツで一旦終えて、空腹になる度に少しずつ補給している感じ。胃腸が弱くて栄養を吸収しにくい私にはむしろそのぐらいでいいのかなと、前向きに捉えています。冬が来る前に落ち着くと良いのだけど… 長年うつを繰り返しながら薬などに頼って来なかったせいもあって、もしかすると副作用が長めに出て

自分を傷つけないと約束して

抗うつ剤を飲み始めてから三週間の経過を医師と相談して来ました。初回の臨時の方とは違い、常勤のスウェーデン人の男性の先生だったのですが、とても明るく笑顔で迎えてくださる素敵な方でした。 正直なところ薬の効果が出ているかどうかの実感がものすごくある訳ではなく、躁状態はなくなったけど落ち込みはまだあるので、先生としても、本当は落ち込みの方がなくなって欲しいのになあ、という感じ。まだ食欲も減ったままなので、食欲を出す薬を足すか、抗うつ剤の用量を増やすか、の方法があると言われたのです