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ドラマ日記『レンアイ漫画家』&『生きるとか死ぬとか父親とか』(初回)

恋愛下手な天才少女漫画家・清一郎(鈴木亮平さん)と、崖っぷち女子・あいこ(吉岡里帆さん)のハートフルラブコメディー『レンアイ漫画家』初回。毎回、吉岡さんのコスプレ(ファッション)が楽しめるドラマなのかも(今回は葬儀社&偽装OL)。

葬儀社で働いていたあいこは、参列した清一郎を怪我させてしまい、クビに。職探しが難航する中、実は、正体を隠して大ヒット少女漫画『銀河天使』を描いている清一郎から、漫画のネタのために、疑似恋愛のミッションを依頼され…。

清一郎とあいこの最悪の出会いから、100万円報酬での雇用関係成立、早瀬(竜星涼さん)との疑似→真剣恋愛から、清一郎の別れ指令まで一気に進みました。原作に比べると、ずいぶんマイルドテイストで、万人に見やすくはなってますが、尖った部分が失われて、全体としてはちょっとぼんやり感。

とはいえ、鈴木&吉岡さんは安定の芝居。『麒麟がくる』竹千代役の岩田琉聖さんが子役で出てますし、出産から復帰の木南晴夏さんも久しぶりで嬉しい。向後(片岡愛之助さん)の原稿を巡るあいこへの嫉妬!?は、編集者と漫画家の絆なのか、それともBL風味なのかも気になるところです。

独身で勝気な40半ばのトキコ(吉田羊さん)と、愛嬌はあるが破天荒な70代の父・蒲原哲也(國村隼さん)の愛憎物語『生きるとか死ぬとか父親とか』の初回。

ラジオ番組のパーソナリティであるトキコは、「お悩み相談コーナー」で大人気。しかしそんなトキコにも悩みが…。自由奔放な父に振り回されるトキコだが、ある日、父について“エッセイ”を書こうと決める。そこには亡き母の人生と、父への愛憎が入り混じる娘の秘めたる思いがあって…。

家族間の関係性や温度差というのは、時とともに変わってくることもあるもので、過去に色々ありつつも、今は小康状態の父と娘のキャラクターと関係性が、家賃援助というエピソードの中で、繊細かつ過不足なく描かれ、そこにラジオ番組シーンが絶妙に重なってくる構成。初回としては完璧かなと。

吉田さんと國村さんの上手さはさすがですし、これまで個性的な役が多かった田中みな実さんも、出しゃばらない演技で好演。映画的な映像と世界観が出来上がっていて、山戸結希監督& 井土紀州さんという『溺れるナイフ』コンビを起用した佐久間宣行プロデューサーの狙い通りといったところかな。


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