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俳優ノート『阿部サダヲさん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回はドラマ『恋する母たち』に出演する阿部サダヲさん。

人気劇団「大人計画」の看板俳優でもある阿部さん。同劇団の脚本家・宮藤官九郎さんらとバンド「グループ魂」も結成。2005年には『NHK紅白歌合戦』にも出場しました。

宮藤さんの作品には「大人計画」の俳優がよく起用されますが、中でも多いのが阿部さん。『池袋ウエストゲートパーク』(2000年)、『木更津キャッツアイ』(2002年)、『タイガー&ドラゴン』(2005年)など、作品のヒットと共に阿部さんの知名度も上がってきました。

『タイガー&ドラゴン』では『恋する母たち』と同じく落語家役。ただし、落語のセンスはなく、バラエティーを主戦場にしているという設定。時折見せるキレ芸がいい。猫背椿さんとの夫婦ぶりも◎。傑作。

次は宮藤さんの作品以外から。2006年からは『アンフェア』&『医龍』シリーズが始まりましたが、ここは大ヒット作『マルモのおきて』(2011)。当初は『JIN-仁-』のセカンドシーズンと競合しており、全く期待されていませんでしたが、まさかの最終回視聴率23.9%。

独身サラリーマンの主人公(阿部さん)が、亡くなった親友の幼い双子(芦田愛菜さん&鈴木福さん)を引き取り、育てていくというもので、主題歌「マル・マル・モリ・モリ!」も大ヒット。意外に泣ける名作でした。

最後は再び宮藤さん脚本の大河ドラマ『いだてん』(2019年)。宮藤さんの朝ドラ『あまちゃん』には、座長の松尾スズキさんをはじめ「大人計画」俳優が多数出演していましたが、阿部さんは出番なく。その埋め合わせというわけでもないでしょうが、本作では後半の主演を務めました。

阿部さんは“日本にオリンピックを呼んだ男”田畑政治さん役。東京五輪開催直前に、オリンピックを政治利用しようとする政治家により田畑さんは失脚、という流れも現在の日本を彷彿とさせ唸るものがありました。視聴率は低迷しましたが、「東京ドラマアウォード」グランプリを受賞した傑作。



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