ハッピーエンドのその先は…実写映画『耳をすませば』

今年の秋ドラマは、暗い社会状況もあってか、『35歳の少女』や『姉ちゃんの恋人』など、ハッピーエンドが多かったという指摘があります。基本、連ドラは、バッドエンドの方が少ないとは思いますが、やや強引だったり、現実味が薄かったりしたせいでしょうか。

「その後、お姫様と王子様は幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」という昔話の類は、一応「結婚」を持ってハッピーエンドと定義しているわけですが、現実世界ではその後も山あり谷あり。バッドエンドに終わることも少なくないわけで。

結局のところ、ハッピーエンドというのは、その時点における“仮の”ハッピーエンド。エンドとは、人生の最終的な句点(終止符)ではなく、途中経過としての読点(カンマ)に過ぎず。

であれば、“仮の”ハッピーエンドのその先が、どうなったかを考えてみたくなるのも人情。で、実際に作品として描かれることも当然あるわけで。アニメ『耳をすませば』(1995年)の10年後を描く実写映画化もその一つ。

中学3年生・月島雫は、夢を追いかける天沢聖司と出会い、自身も夢を追うことを決めた。だが、10年の月日が流れ、雫は小説家の夢を諦めて児童小説の編集者になっていた。一方、聖司は夢を追い続けて海外で暮らし、いつしかふたりの間には距離ができていた。

主演は松坂桃李さんと清野清菜さん。当初は今年9月公開予定でしたが、例の感染症の影響で延期。その間に、清野さんは生田斗真さんと(6月)、松坂さんは戸田恵梨香さん(12月)と結婚というサプライズ。

アニメ版で一応のハッピーエンドだった同作。実写版の結末やいかに。実写化の賛否は別にして、ちょっと気になる映画です。

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