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俳優ノート『伊藤健太郎さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は映画『十二単衣を着た悪魔』に主演する伊藤健太郎さん。

「学園ドラマは若手俳優の登竜門」といいますが、広瀬すずさんが主演に抜擢された『学校のカイダン』(2015年)もその一つ。ちなみに、最初の主演オファーは能年玲奈(のん)さんだっという話もありますから、代役ブレイク伝説の一つでもあります。

“プラチナ8”と呼ばれる生徒たちが牛耳っている名門高校に編入した主人公(広瀬さん)が、天才「スピーチライター」(神木隆之介さん)に導かれ、学園に“革命”を起こしていく物語。『花より男子』似ながら傑作。

“プラチナ8”の生徒を演じたのが、石橋杏奈さん、杉咲花さん、間宮祥太朗さん、白洲迅さん、吉倉あおいさん、飯豊まりえさん、成田凌さん、そして伊藤健太郎(当時は健太朗)さん。

伊藤さんの最初の当たり役といえばドラマ『アシガール』(2017年)でしょう。脚力だけがとりえの女子高生(黒島結菜さん)が、戦国時代にタイムスリップし、一目ぼれした若君(伊藤さん)を守るため駆けめぐる…という荒唐無稽に思えるストーリーを見事に映像化。

『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年)以来、キャリアを重ねてきた伊藤さんですが、本作時には黒島さんが格上の無名俳優でしたが、気高い若君を静かに、しかし力強く演じ、視聴者を魅了しました。傑作。

伊藤さんのブレイク作といえばドラマ『今日から俺は!!』(2018年)の伊藤役ですが、有名なので最後は朝ドラ『スカーレット』。主人公の陶芸家・喜美子(戸田恵梨香さん)の息子・武志を演じました。

夫(松下洸平さん)と離婚した喜美子のもとで、反抗期らしきものもなく素直で人懐っこい青年に育った武志。しかし、白血病に病に侵され…。同作後半の肝となる役を見事に演じ切りました。現時点での代表作といっていいでしょう。傑作。

好事魔多し。



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