ドラマ日記『大奥』&『星降る夜に』&『夕暮れに、手をつなぐ』

三代将軍・家光の時代から、幕末・大政奉還にいたるまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いた傑作コミックを再ドラマ化した『大奥』の第2話「三代将軍家光・万里小路有功編」。

3代将軍・徳川家光が死亡。乳母である春日局(斉藤由貴さん)は、将軍の死を隠し。6年後、美しき僧・万里小路有功(福士蒼汰さん)は、江戸城で、春日局から無理やり還俗を迫られ、大奥入りをすることに。有功がそこで出会った将軍・家光(堀田真由さん)は、なんと少女であった。

奇病のせいで本物の家光は亡くなり、徳川家と幕府の行く末を考えた春日局は、その事実を伏せ。息子の稲葉正勝(眞島秀和さん)を影武者とし、家光が大奥外で産ませた娘・千恵を探し出し、家光の身代わりとしていたのでした。

当初、還俗を拒否した有功でしたが、弟子の一人が殺されたことで観念。「可哀想に。あなた様に殺されてしもうた…あなたが殺した…」とボソッと言う春日局役を斉藤さんが今回も怪演。

亡父の身代わりをさせられていることへの鬱屈からか、傍若無人な家光は、当初は有功に辛く当たるのですが、その人柄に触れていくうちにデレて、白猫(若紫)をプレゼント。第3話に続く。

有功の弟子で、共に還俗し部屋子となっていた玉栄(奥智哉さん)が、有功のライバルたちに手籠めにされたらしい描写もありましたので、次週猫好きには辛い展開が待っていそうです。

感情を忘れて孤独に生きる産婦人科医・雪宮鈴(吉高由里子さん)と、音のない世界で自由に生きる遺品整理士・柊一星(北村匠海さん)。対照的な二人が、固定概念を鮮やかに飛び越え、星降る夜に紡ぐ、至高のヒューマンドラマ&大人のピュア・ラブストーリー『星降る夜に』の初回。

のどかな海街で働く産婦人科医・雪宮鈴は、窮屈で息苦しい社会に疲れ、感情を忘れ孤独な毎日を過ごしていた。そんなある日、ソロキャンプに出かけた鈴は、音のない世界で自由に生きる遺品整理士・柊一星と出逢い、運命の恋に落ちる。

冒頭、ソロキャッンプでお酒を飲んでいる鈴。写真が趣味らしい見知らぬ男・一星が無言でカメラを向けてきて、いきなりキス。現実だったら、ロマンティックというよりホラーでしょうが。

実は鈴の母・愛子(岸本加世子さん)の生前整理を請け負っていた遺品整理会社「ポラリス」の遺品整理士だった一星。その優しさに触れた鈴は、一星に借りていたマフラーを返しに行き、覚えた手話で感謝を伝えた後、「お前のキス、たいしたことなかった」と。笑い合う二人。

共演者情報をあまり深掘りしていなかったのですが、鈴が働く産婦人科医院の院長役に光石研さん。『最愛』では吉高さんと親子役でした。45歳の新米医師役のディーン・フジオカさんは、珍しいポンコツキャラながら、何か秘密がありそうです。

九州のド田舎で育った野性的でチャーミングな浅葱空豆(広瀬すずさん)と、都会で育った平凡な海野音(永瀬廉さん)。23歳の二人の愛おしい時間を描いた世界で一番美しいラブストーリー『夕暮れに、手をつなぐ』の初回。

浅葱空豆は、幼馴染みの婚約者・矢野翔太(櫻井海音さん)を追って上京した先で、音楽家を目指す青年・海野音と運命的で衝撃的な出逢いを果たす。それっきり、もう一生会うことはないと思っていた2人だったが…。

冒頭、2022年春の福岡。恐らくは旅行で初めて福岡を訪れた音が、空豆とファーストコンタクトとなるもあっさり終了。当然でしょうが、実際のロケ地は福岡ではないようです。

婚約者にフラれた空豆に振り回されまくる音という構図が繰り返され、最後は音の下宿先の家主・雪平響子(夏木マリさん)が所有する銭湯で、空豆が湯あたりしたために下宿先に連れてこられ、また再会。これって運命的なベタオチで、ひとつ屋根の下での共同生活が始まるようです。

北川悦吏子さん脚本作品でいうと、前作『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』に比べると見やすいかな。音楽もいいですし。ただ、九州人からすると、空豆の方言がどうしても気になって。ガサツな態度とおのぼりさん的な描写もちょっと。『いなかっぺ大将』を思い出し。

夏木さんと永瀬さんって、朝ドラ『おかえりモネ』組。松本若菜さんは、前クール『ファーストペンギン』に続いてレギュラー出演。売れてますね。初回は出てなかったとはお思いますが、田辺桃子さんがキーパーソンになるようなので、そこは楽しみ。

余談:昨日のNHK『土曜スタジオパーク』のゲストは、ドラマ『大奥』から福士蒼汰さんと堀田真由さん。斉藤由貴さんのインタビュー映像も色々想像させますし、白猫の若紫もサプライズ登場。家光は5話まで登場するそうなので、全10話ぐらいになるのかな。


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