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ドラマ日記『大豆田とわ子と三人の元夫』(初回)&新ドラマ3作品

建設会社社長で、娘と二人暮らしのバツ3のとわ子(松たか子さん)が、元夫3人が持ち込むトラブルに振り回されながらも奮闘する、ロマンティックコメディ『大豆田とわ子と三人の元夫』(初回)。3年ぶりの連ドラ復帰となる、坂元裕二さんの脚本は期待以上。すでに傑作の予感。

とわ子(松たか子)は、亡くなった母親のパソコンを開こうとして、パスワードが設定されていることに気付く。どうやら、別れた夫のうちの誰かが設定したらしい。一人ずつ元夫のもとを訪ねていくとわ子。一方、元夫たちは離婚してもなお、とわ子に対して何らかの思いを抱えたままだった…。

冒頭、結婚式で知人たちに3つの姓で呼ばれ、3度の離婚を表現するシーンで一気に惹きこまれ。ほぼ隙なしの会話劇に、坂元さんの充電ぶりを感じました。相変わらず、名言多数ながら、恐らく誰かがまとめてくれるでしょうから、そこは期待しつつ待ちます。

坂元節健在&パワーアップした本作で、特筆すべきは、歌手としても超一流の松さんの歌声を活かした演出と、伊藤沙莉さんのナレーションでしょう。特に後者は、ちょっとした冒険だなとも感じました。独特の声自体は慣れるでしょうが、ナレーションがかなり多めで、これが吉と出るか凶と出るか。

今回、仕事はできるけれども、色々抜けている女性を演じている松さんは、さすがの演技でいちいち面白い。夫役3人も、キャラクターをきっちり演じていて安心。斎藤工さんは詐欺師役でゲスト出演、石橋静河さんや瀧内公美さんも最後に登場と、贅沢感。4人のブランコのシーンも最高でした。

続いては、今年『その女、ジルバ』が絶賛された「オトナの土ドラ」枠で、6月からスタートする新ドラマ「#コールドゲーム」。昨年、同枠で放送されて好評だった『隕石家族』の主演・羽田美智子さん×脚本・小松江里子さんが再タッグ。隕石衝突後の、氷河期となった地球が舞台の偽装家族の物語。

20XX 年。隕石衝突の影響で地軸はねじ曲がり、極寒の氷河期に突入した地球。主人公は、前科2犯の天才詐欺師・木村祥子(羽田さん)。たどり着いた避難所は、なぜか“家族”優先に運営されており、祥子は寄せ集めの“偽装家族”の母親として過酷な日々に立ち向かう。

偽装家族役の共演者も解禁。イケメンで身体能力も抜群な長男役に結木滉星さん。頭脳明晰でクールな高校生の娘役に久間田琳加さん。人が好過ぎて無害な父役に、お笑いコンビ「ずん」のやすさん。また、避難所を取り仕切る支部長役に中村俊輔さんがキャスティングされています。

次は、テレビ東京お得意のグルメ新ドラマ『ひねくれ女のボッチ飯』。主演は、昨年末『岸辺露伴は動かない』のヒロインを演じた飯豊まりえさん。脚本は、『孤独のグルメ』シリーズの田口佳宏さんほか。

ホワイトホースこと白石一馬役で、柄本時生さんも決まっていて、『侠飯〜おとこめし〜』(2016年)を思い出します。あのドラマも中々面白かったですが、色々あって(笑)。なお、本作は4月29日からParaviで独占先行配信された後、地上波で放送されるそうです。

人付き合いが苦手で友達もいない、ひねくれ者の川本つぐみ(飯豊さん)。「ホワイトホース」というInstagramアカウントの料理に魅力を感じ、ホワイトホースと同じものを食べるためにボッチ飯をし、それが日々の楽しみになり…。

最後は、映画『万引き家族』や朝ドラ『まんぷく』で知られる、安藤サクラさん主演の新ドラマ『旅屋おかえり』。原作は『楽園のカンヴァス』などで知られる、原田マハさんの同名小説。

脚本は、『マンゴーの樹の下で〜ルソン島、戦火の約束〜』(2019年)、『すぐ死ぬんだから』(2020年)、『流行感冒』(2021年)と立て続けにNHKドラマに起用されている、気鋭の劇作家・長田育恵さん。

萬(武田鉄矢さん)が社長を務める、「よろずやプロ」所属の崖っぷちタレント・丘えりか(安藤さん)。ひょんなことから旅の代行業を依頼され、秋田に向かう。待っていたのは、養鶏場のとぼけたおじさん・阿部悟(勝村政信さん)と巨大な秋田犬・武士丸。そして玉肌温泉のイケメン湯守・玉田大志(眞島秀和さん)であった…。


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