ドラマ日記 『元彼の遺言状』&『吉祥寺ルーザーズ』&『明日カノ』(初回)

敏腕弁護士・剣持麗子(綾瀬はるかさん)の元彼・栄治が残した謎の遺言状をきっかけに、麗子が犯人を仕立て上げ、巨額の遺産を手に入れようとする痛快リーガルミステリー『元彼の遺言状』の初回。初回世帯平均視聴率が12.1%と、まずまずのスタート

麗子は大手法律事務所に勤務する敏腕弁護士だが、その強引さが仇となって有力クライアントを失い、ボーナスカットを言い渡されてしまう。その処遇に憤慨し、片っ端から知り合いにメールを送ると、大学時代の元カレ・森川栄治(生田斗真さん)から返信が…。だがそのメールの中身は「森川栄治は永眠しました」という訃報だった。

“男前”という言葉を女性に使うことが躊躇される時代ではありますが、上司に啖呵を切る、高級スーツで颯爽と街中を歩く、駅弁(大量のビール)を豪快に食べるなど、“男前”な綾瀬さんを堪能。あと、シェフ大泉も(笑)。

登場人物が多いので、原作を読むか、Wikipediaなどで人物関係を頭に入れていないと、ちょっとついて行けないかも知れません。連ドラでは珍しく、公式HPに相関図がないのはなぜ?。

『マスカレード・ホテル』の鈴木雅之さんの演出ということもあるのか、映画的な映像と演出でミステリアスな雰囲気を漂わせてはいるものの、初回は時間延長のため、少し間延びした感。あと10話?視聴者を退屈させずに引っ張れるか、期待したいところ(悪い例:『危険なビーナス』)。

女子高の教師だったものの、ある日心が折れてしまった主人公・安彦聡(増田貴久さん)ら、人生負け組の6人が、ひとつ屋根の下シャエハウスで一緒に暮らす日々を描いたシチュエーションコメディ『吉祥寺ルーザーズ』の初回。

吉祥寺のとあるシェアハウスに引っ越して来たワケありの6人。オーナー代理(皆川猿時さん)曰く、倍率17倍から選ばれた“負け組=ルーザー”の集まりとのこと。また鍵が掛かった部屋に絶対入らないことがここに住むルールだと…。開かずの部屋に一体何が?奇妙な共同生活が今始まる!

6人が初めて集まるところから物語がスタート。各々の属性がまるで違う上に、口が立つキャラが多いだけに、初対面同士でもめるもめる(笑)。一言で言えば、セリフ量の多い会話劇で、テレ東の『ウレロ』シリーズから、コント色を薄めた感じ。

「もてないよ」が口癖の大庭桜役の田中みな実さんが、主役のように目立っている一方、増田さんは『古見さんは、コミュ症です。』に引き続き受け芝居。國村隼さんはさすがの存在感ながら、よく出演してくれたなあ。どう転がるかわからない作品ながら、そう少し見続けようと思います。

レンタル彼女としてお金を稼ぐ「雪(吉川愛さん)」、寂しさを男で紛らわす「リナ(横田真悠さん)」、整形を繰り返す「彩(宇垣美里さん)」、周りに流されず自分を持っていると語る「萌(箭内夢菜さん)」、夜の街で今を生きる「ゆあ(齊藤なぎささん)」、5人の女性たちが主人公の物語『明日、私は誰かのカノジョ』の初回。

レンタル彼女として日々お金を稼ぐ雪。サラリーマンの壮太(楽駆さん)のカノジョとして、ダブルデートの仕事を引き受ける。だが後日、壮太は雪の秘密を知ってしまい…。

初回は雪が主人公の回。恵まれない家庭環境に育ち、顔の傷というコンプレックスを抱えながらも、奨学金で大学へ進学、東京で何とか生活するために、危険と隣り合わせのレンタル彼女の仕事を選んだ雪を、吉川さんが巧みに演じています。

客として出会いながら、雪に本気になる新卒サラリーマン・壮太役で楽駆(らいく)さん。体ではなく心を求める壮太に雪が言い放つ言葉が、なかなか痛快。「心も体もお金では売らない」というのが、雪の現在辿り着いた境地ということか。

一方、雪の友人役で第2話の主人公になるリナ(横田真悠さん)は、彼氏と思っていた男性が既婚者と判明。自暴自棄となり、大学生二人とホテルへ行くところで終了。『荒ぶる季節の乙女どもよ。』の文芸部部長、『どうせもう逃げられない』のヒロインだった横田さんの口から「3P」のセリフが。

余談:楽駆さんって、長谷川博己さんと玉置玲央さんと岡田将生さんを3で割ったような顔立ち。何なら『最愛』の朝井大智さんにも似て。松田龍平さんらがいるオフィス作所属の25歳。『大豆田とわ子と三人の元夫』では、設計ミスした新入社員を演じました。要注目。


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