ドラマ日記『ウチカレ』&『にじいろカルテ』&『知ってるワイフ』(最終回)

菅野美穂さんが4年ぶりに主演し、浜辺美波さんと母娘役を演じる“エキサイティング・ラブストーリー”『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!(ウチカレ)』最終回。恋愛ドラマとしては軟着陸な結末でした。

碧(菅野さん)は風雅(豊川悦司さん)と漱石(川上洋平さん)の二人からプロポーズされ浮かれる。しかし、空(浜辺さん)との間には微妙な距離が生まれ…。そんな中、おだやに風雅と漱石が来店。風雅の態度が気に入らないゴンちゃん(沢村一樹さん)は頭に血が上り、修羅場と化す!

結局、碧は風雅も漱石も選ばず、ゴンの存在を再認識するに留まり、空と光(岡田健史さん)も共作の漫画が努力賞という結果は残したものの、恋愛的には、光の「俺、彼女いない」発言までで、未来への可能性という余韻。

好演していた吉谷彩子さんは、結局再登場することはありませんでしたが、福原遥さんが最後まで出番があったのはよかったかな。

次は、山奥の診療所にやってきたわけありドクターの真空(高畑充希さん)と、外科医・朔(井浦新さん)、看護師・太陽(北村匠海さん)が命と向き合っていく、笑って泣けるチーム医療ドラマ『にじいろカルテ』最終回。

突然嵐のように忙しくなった診療所で、真空、朔、太陽は見事なコンビネーションで次々に患者を救って行く。「私たち、最強の3人だよね」、最高の仲間に恵まれて――。そんなある晩。3人が笑いながら食卓を囲んでいると、突然真空の表情が一変。そのまま床に倒れ込んでしまい……!

医療ドラマメタ発言や合唱『虹』を経て、真空を大病院へ救急搬送時の朔&太陽のキス、そして真空レインボー車椅子での帰還(歩行も診療も可能)。3人での村での生活が続いていくハッピーエンドでした。最終話で登場した謎の痛風男(柄本時生さん)の存在もアクセントに。

高畑さんは遊川和彦さんの作品に代表される、クセの強い、ロボット演技を強いられることが多かったですが、本作では喜怒哀楽から憔悴しきった表情まで、存分にその演技力を堪能できたのが最大の収穫でした。

最後は、フジテレビ。韓国の大ヒットドラマを、大倉忠義さん主演、広瀬アリスさん共演でリメイクしたファンタジーラブストーリー『知ってるワイフ』最終回。

再び過去へタイムスリップした元春(大倉さん)が目覚めたのは、10年前。沙也佳(瀧本美織さん)と澪(広瀬さん)2人に会うことを避けると、再び現在へ戻る。すると、大阪で独身、商社の営業マンに変わっていた。そんなある日、東京へ出張することになり、予想もしない事態が巻き起こる。

過去を変えた影響で、元春の周囲の人たちの状況や関係性は、今回はプラス方向に変化。一方で、元春を追って密かにタイムスリップしていた澪は、元春の存在を知っていて…からのこちらもハッピーエンド。『知ってるワイフ』のタイトルも回収されました。

久恵と小池の関係性や500円玉の謎など放置された案件もありますが、まあファンタジーということでアバウトな設定は良しとしましょう。また、アイロンぐらい自分でかけろ元春というツッコミもありますが、人間の本性はそうそう変わらないということを示すために敢えて描いたんでしょう。

いずれにせよ、期待以上の面白さで、大倉さんと広瀬さんの代表作になったのではないでしょうか。特に広瀬さんは、これまでコメディエンヌという文脈で語られることが多かっただけに、さらなる飛躍の可能性を感じる演技でした。


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