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ドラマ日記『イチケイのカラス』&『珈琲いかがでしょう』『きれいのくに』

東京地方裁判所第3支部第1刑事部(イチケイ)を舞台に、自由奔放な裁判官・入間(竹野内豊さん)とイチケイメンバーの活躍を描く『イチケイのカラス』第2話。

第1審で有罪判決が下された、人気料理研究家・深瀬瑤子(前田敦子さん)による幼児虐待事件が、地裁に差し戻された。実はこの案件、第1審の裁判長を最高裁事務総局の事務総長・香田健一郎(石丸謙二郎さん)の息子・隆久(馬場徹さん)が務めた“取り扱い要注意”案件で…。

合議制を選択し、裁判長を入間が担い、職権発動で新たな証拠(証言)を発掘。それまでの流れをひっくり返し、最後は入間が法壇から降りてくる…とすでにフォーマットが固まった感。スッキリと、カタルシスのある作品。

「司法権の独立」と「裁判官の独立」は憲法で保障されているものの、実際には人事権と同調圧力により、判決は忖度されているという、現実の裁判所の闇が第2話にして示されるという、何気に骨太。「間違いを認める」ことの大切さは、司法のみならず、公の人間に今一番欠けていることかも。

入間と敵対する日高(草刈民代さん)との過去の因縁もより明らかに。草刈さんは、母親役や汚れ役もやりますが、こういうプライドの高そうなハイソな女性がよく似合います。

続いては、移動珈琲店「たこ珈琲」の店主・青山一(中村倫也さん)が、さりげない言葉で、日々がしんどい人々を癒す、優しくもほろ苦い、人情珈琲群像劇『珈琲いかがでしょう』第2話。

青山は田舎道で「たこ珈琲」を開店していた。深夜、東京へ車を走らせていると、雅(山田杏奈さん)がこっそり乗り込んでいることに気づく。田舎に嫌気がさし東京に連れて行って欲しいという雅は、インスタで知り合った礼(臼田あさ美さん)の世話になり、オーディションを受けるという。

世間知らずな田舎の女の子・雅が、SNSで妄信した元絵描きの礼に騙され、その悪友たちに襲われそうになるも、青山が颯爽と現れ救出という展開。売春斡旋疑いでマークされているという話で濁していましたが、レイプした上で強制的に売春までさせているとなると、これはかなり悪辣な手口。

自分の作品が認められず、嫉妬の闇の中で、落ちるところまで落ちていた礼が、青山の助言で再起を期すまでが、エスプレッソマシーンの復活と共に描かれた後半。いやいや、前半のやってることがえぐくて、そう綺麗にまとめられましても(笑)。なお、青山には人殺し疑惑も浮上しました。

最後は、ほとんどの大人が“同じ顔”をした不条理な国を舞台にした青春ダークファンタジー『きれいのくに』(初回)。

美容師の恵理(吉田羊さん)と税理士の宏之(平原テツさん)は再婚同士。「結婚生活に不満はない」と映画監督(稲垣吾郎さん)のインタビュー取材に答える二人。しかし恵理は夫に言えない秘密を抱えていた。あるとき宏之の事務所に謎の女(蓮佛美沙子さん)がやってくる。

高校生役が何人もキャスティングされた青春ダークファンタジーということでしたが、初回には登場せず。第1話はあくまで“序章”という位置付けで、まだ作品の世界観は読めない構成になっていました。

冒頭から色っぽいシーンで、吉田さんのベッドシーンかと思いきや、実は謎の女とは、10年前の恵理だったという展開+若返りSF。吉田さんと蓮佛さんが、2人一役で同じ人物を演じるところが面白み。第2話では、さらに20代の頃を小野花梨さんが演じるとか。

『珈琲いかがでしょう』と微妙に放送時間が被るのが辛いところながら、来週も視聴継続。



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