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ドラマ日記『鎌倉殿の13人』(第12話)&『ミステリと言う勿れ』(最終回)

鎌倉時代、源頼朝(大泉洋さん)にすべてを学び、武士の世を盤石にした男、二代執権・北条義時(小栗旬さん)が、いかにして武士の頂点に上り詰めたのかを描く大河ドラマ第61作『鎌倉殿の13人』の第12話。

政子(小池栄子さん)が懐妊し、頼朝の嫡男誕生への期待が高まる中、比企能員(佐藤二朗さん)が比企尼(草笛光子さん)を伴い鎌倉に出仕。さらに三善康信(小林隆さん)から推挙された官僚・大江広元(栗原英雄さん)らが都から下向し、新たな関係が動き出す。

頼朝の愛妾・亀(江口のりこさん)の存在を知った正妻の政子(小池栄子さん)による、史実である「後妻打ち(うわなりうち)」がメインで描かれた今回。そこに義経(菅田将暉さん)を絡ませるとは、予想の斜め上をいく展開。戦が出来ないフラストレーションでファイヤー!

三善康信(小林隆さん)から推挙された文官の大江広元(栗原英雄さん)らが、都から鎌倉に下向し、頼朝は鎌倉を盤石なものにしようとしますが、一方で御家人たちの権力闘争がさらに複雑化してきました。

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劇団四季出身の栗原さんは、三谷幸喜さんの『真田丸』でドラマ初出演。主人公(堺雅人さん)の叔父上役を好演していましたが、今回も思慮深い優秀な官僚としての存在感が抜群で、作品全体に深みが増してきた感。

かつて身に覚えのない殺人容疑をかけられた大学生・久能整(菅田将暉さん)が、事件を解決する『ミステリと言う勿れ』の最終回。

美術展を見終わった整は、東京へ帰る新幹線に乗車。うたた寝から目覚めると、隣席で美樹谷紘子(関めぐみさん)が手紙を読んでいた。その頃、我路(永山瑛太さん)たちは風呂光(伊藤沙莉さん)らを助け、辻浩増(北村匠海さん)から愛珠(白石麻衣さん)の死の真相を聞いていた。

原作2巻の「つかの間のトレイン」のエピソードが描かれたラスト。紘子を巡る生みの親と育ての親の真実は父親のDVだった、という謎解きに留まらず、親友二人で…というオチがいい。高畑淳子さんを育ての親役に起用したのはそういう意味だったんですね。闇を抱えた役も抜群に上手いですし。

一方、愛珠の死の真相の方は、正直よくわからないというか、腑に落ちないまま。さらに新たに愛珠が通っていたカウンセラーの存在も浮上し、物語を完結させないまま、続編につなげる模様。なんだか、せっかく今期ドラマで好評な作品だっただけに、ちょっと残念。


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