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ドラマ日記『空飛ぶ広報室』

現在TVerで、2013年に放送された『空飛ぶ広報室』第1話~3話が配信されています。もう何周もしていますが、何度見ても飽きない名作。数えてみると、noteでも13の記事で言及していました(笑)。

原作は『図書館戦争』シリーズなどで知られる有川浩さんの同名小説。脚本は『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』で知られる野木亜紀子さん。映画版『図書館戦争』で有川さんから信頼を得ていた野木さん。連ドラの脚本を全話務めたのは、実は本作が初めてでした。

美人テレビディレクターと航空自衛隊の元戦闘機パイロットという異色コンビが、考え方も立場も違いながらも、「 幼い頃からの夢を絶たれ、ただ今人生の壁にぶち当たっている 」 という共通点から、お互いに理解を深め惹かれ合い、成長していく姿を描いていく。

主人公であるディレクター・稲葉役が新垣結衣さんで、元パイロット・空井役が綾野剛さん。舞台は航空自衛隊の広報室が中心で、そこの鷺坂室長役が柴田恭兵さん。稲葉の上司役に生瀬勝久さん。他にも水野美紀さん、要潤さん、ムロツヨシさんらがメインキャスト。

報道局から情報番組のディレクターに飛ばされた稲葉が、自衛隊特集コーナーを担当することから空井らと接点が生まれるのですが、自分の置かれた状況に納得してないことや、自衛隊に関する知識に乏しいこともあり、当初は空井とも激しくぶつかります。ガッキー史上、一番のガツガツぶり(笑)。

「詐欺師・鷺坂」といわれるほど交渉や口が上手い室長が絶妙。稲葉のことも「いなぴょん」と名付けて徐々に懐柔。『あぶない刑事』の大下勇次を熟成させたらこうなりました感。第3話における亡妻とのエピソードもいいですし、第10話の退官シーンは号泣案件。

名シーンも初回から色々あります。空井は事故によりパイロット免許を剥奪されて広報室に来たのですが、その想いを稲葉にぶつけ、頭を撫でられるシ―ン。

なんで俺なんだよ! 他にもいるだろ!この足でも充分なヤツがいるだろ!俺はブルーに乗れたんだ!乗るはずだった。乗れたのに!もう二度と飛べない。二度と飛べないんだ、俺は。チクショー! チクショー!

第8話における「2秒ください」からの、空井と稲葉の初キスシーンは伝説。上手くいくかと思われた第9話、そして東日本大震災が発生した第10話、そして2年後が描かれた最終回。別々の道を歩もうとするふたりを、鷺坂元室長が後押し(プッシュ)。震災当事者の方たちとオーバーラップ。

あの日から、時計の針が止まってしまった人がたくさんいる!でも、それでも前に進もうとしている人達がたくさんいる!勝手な願いだが、俺はお前たちに諦めてほしくない!

おっと、忘れるところでした。主題歌は引退した安室奈美恵さんの「Contrail」。ブルーインパルスが青空を飛んでいるような爽快感で、ドラマにもピッタリでした。

空はつながっている

あなたと私も。


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