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ドラマ『かぞかぞ』&『西園寺さんは家事をしない』(初回)

家族をめぐる「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない、情報過多な日々の出来事を、笑えて泣けて考えさせられて、心がじんわり温かくなる令和の新しいホームドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった(#かぞかぞ)』の初回。

七実(河合優実さん)、ひとみ(坂井真紀さん)、草太(吉田葵さん)、耕助(錦戸亮さん)、芳子(美保純さん)の家族5人。七実は三軍女子で、弟・草太は超マイペース、母・ひとみは心配性で、父・耕助は東京から帰って来ない?

昨年、NHKBSで放送され好評だった本作が、ついに地上波初放送。今年1月期のTBSドラマ『不適切にもほどがある!』のスケバン純子役で一躍知名度を高めた河合さんの連ドラ初主演作。『不適切』で夫役だった錦戸さんが、父親役というのも初見の人にとっては新鮮。

第1話のもくじにある「黒ずくめの集団」から一気に引き込む演出は、映画監督の大九明子さんによるもの。風船の件とかチョイチョイ面白い。松岡茉優さん主演の映画『勝手にふるえてろとかが有名かな。

耕助はすでに亡くなっていて、草太はダウン症、ひとみも病から車いす生活に。七実もせっかくできた彼氏の小平旭(島村龍乃介さん)に、弟の存在を理由に避けられ…。

良い味を出しているのが、通称「マルチ」の天ヶ瀬環(福地桃子さん)。母親がマルチ商法にハマっているので、そう陰で呼ばれているのですが、一軍女子たちが環の悪口を言い始めると、七実は自分は本人の前でも「マルチ」と呼んでいるから、みんなとは違うと反論。

そんな様子を、風船を持ちながら実は隠れてみていた環。既読スルーされている七実のために、旭の実家を特定。その豪邸の周りにはマルチ商品らしきペットボトルの水が大量に置かれ(笑)。言いたいことを旭にぶつけた七実。ひとまずはお別れということで。

入院しているひとみや、亡くなっているけれどその事実を知らされていない耕助を探す草太に、七実が「うるさい!」と怒鳴るシーンから数年後。「こんな風になりました」と桜満開の中の墓参り。冒頭シーンへつながる見事な構成。いや面白い。傑作の予感しかありません。未見の方は是非。

仕事はバリバリやるが、 家事は一切しない38歳独身女性の西園寺一妃(松本若菜さん)が、年下の訳ありシングルファーザー・楠見俊直(松村北斗さん)と「偽家族」として暮らすことになるハートフルラブコメディ『西園寺さんは家事をしない』の初回。

西園寺さんは、一軒家を購入し、苦手な家事を排除した念願の家事ゼロ生活を実現させたばかり。公私ともに大充実した日々を送っていた。ところが職場に無愛想な楠見俊直が転職してきたことで平穏な日々が一変!

家事が苦手な女性主人公のドラマというと、同じTBS火曜ドラマ枠で放送された多部未華子さん主演、大森南朋さん共演の『私の家政夫ナギサさんが浮かびましたが、設定は色々違いました。

ラブコメあるあるですが、アメリカ帰りの天才エンジニア・楠見への西園寺の最初の印象は悪く。しかし、楠見の住んでいた部屋が火事となり、娘のルカ(倉田瑛茉さん)を育てるシングルファーザーとして苦労している様子を見て、一軒家に隣接する賃貸部屋に泊まることを申し出ます。

すぐに新しい物件を見つけて出ていくという楠見ですが、西園寺は専業主婦として家族に尽くした末、突然いなくなった母親と楠見が重なり、「もう少しここにいなよ」と告げるのでした。一年前に妻・瑠衣(松井愛莉さん)を亡くして以来、張り詰めていた楠見の目にも涙。

松村北斗さんというと、やはり朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の稔さん。『西園寺』には濱田マリさんも出ているので、その人は稔さんの娘・るい(深津絵里さん)の恩人・竹村さんですよと呟く(笑)。

西園寺の妹役で村川絵梨さんが出演していますね。好きな朝ドラの一つ『風のハルカ』で主人公を演じました。主題歌は森山直太朗さんで「風花」。西園寺の父役に名優の浅野和之さん。松本さんとは『コウノドリ』つながり。同枠ですと、『義母と娘のブルースの笠原さん役。

視聴継続ながら、リアルタイムが『かぞかぞ』で、『西園寺さん』はTVerで後日という、いつものパターンで行くと思います。

余談:『あさイチ』プレミアムトークの松尾スズキさんの回も面白かったです。「NHKプラス」でどうぞ。



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