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映画日記『ルックバック』

定期的に映画館で映画を観る新習慣の第32弾。今回は、6月28日公開の『ルックバック』。『このマンガがすごい!2022』オトコ編1位になった、藤本タツキさんの漫画原作による劇場版アニメ。

主要2人の声を、『不適切にもほどがある!』『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』の河合優実さんと『マイストロベリーフィルム』の吉田美月喜さんが担当。監督・脚本・キャラクターデザインは押山清高さんで、アニメーション制作はスタジオドリアン。

小学4年生の藤野(河合さん)は学生新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメートから絶賛されていた。ある日、藤野は先生から不登校の京本(吉田さん)が手掛けた4コマ漫画を学生新聞に載せたいと告げられる。そのことを機に藤野と京本は親しくなっていくが、やがて成長した二人に、全てを打ち砕く出来事が起こる(シネマトゥデイから引用)。

ネタバレ、もちろんあります。

最近利用している映画館では上映していなかったため、以前利用していた少し遠い映画館へ。公開から一か月以上経ったこともあり、小さなスクリーンで一日3回。平日昼12時の回にしましたが、半分弱ぐらいは埋まっていました。

上映時間58分で、一律料金1700円というのが議論になっていたようです。自分も普段は割引料金で見るのですが…結論から言えば料金以上の満足度、映像体験を得ました。

原作は読んでいましたので、京都アニメーション放火殺人事件を彷彿とさせる惨劇があることは頭に入っていましたが、それでもちょっと息を吞むシーンでしたね。

そして、京本の死を自分のせいだと自責の念に駆られる藤野の「扉」が開かれ、「あの時こうだったら」という別の世界線が描かれ、再び元の世界に戻った藤野は…。

クリエイター論が大きなウェイトを占めてはいるのですが、そうしたことを生業としてない人間からすると、不慮の死を遂げた人間の人生とか、周りの受け止め方という部分が刺さりました。京本は「扉」の外に出なかった方が良かったのか、彼女の生きた「意味」はあったのか、みたいな。

長く生きていると、友人や知人などが様々な理由で突然この世を去ることがあります。映画終了後、帰宅しながら、彼ら彼女らとの日々と笑顔を想い出していました。羽海野チカ先生の『ハチミツとクローバー』風に言えば、

「ずっと考えていたんだ、上手くいかなかった恋に、意味はあるのかって?消えていってしまうものは、なかったものと同じなのかって?今ならわかる。意味はある。あったんだよ、ここに」

本作についてのネット記事もいくつか読みましたし、優れた評論も多いなと。あらためてそれらの指摘に注意しつつ、もう一度見たいと思わせる作品でした。

余談:天才とそうでない者という、いわゆる映画『アマデウス』的な解釈も少なくないので、参考まで。


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