のん|学びと暮らしとリハビリ記

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29歳で脳卒中に!後遺症のリハビリを通して”書くこと"と出会い直すnoteです📝学び、仕組み化、生活への転換を発信中。ITベンチャー|元ライブ配信者|元バックオフィス|築30年のマンションで二人暮らし|書くこと、考えることが好き💭

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【脳卒中/高次脳機能障害】復職して半年経ったけど、後遺症の定着はどんな感じ?

20代残り4日というタイミングに、脳卒中で倒れました。 退院して半年が経過し、現在の回復状況をまとめたnoteです。 現在脳卒中/脳出血の治療をされている・後遺症でリハビリ中の当事者の方や、周りでサポートをしている家族や友人の方の参考になれば幸いです。 “リハビリ病院でリハビリを受けて、高次脳機能障害がここまで回復した人もいるんだな”という一例として見てください! すこぶる元気な現在リハビリ病院から退院して、1年が経過した。 30歳になったばかりの私にとって、途方もな

    • 駆動型生活のススメ ~継続が苦手でもできる脱・三日坊主のコツ~

      『限りある時間の使い方(オリバー・バークマン)』を読んでいる。 本書は単なるタイムマネジメントの本ではない。 改めて「自分」と「時間」との関係性いついて考えるきっかけになった。 「やらなければならないこと」から「やりたいこと」を引き算してみると、好きに使える時間が案外少ないと気づく。 最近、時間が足りないと感じるタイミングが増えてきたので、その理由を考えてみる。 5段階の欲求を爆速で駆け上がる マズローの欲求ピラミッドをご存知だろうか。 簡単に言うと、 生きるか死ぬ

      • コンテンツの海でバタフライしてた

        リハビリ病院からお届けする、本日の日記。 噛み砕いて理解することの難しさ 入院によって、自分がいかにコンテンツに追われていたかに気がつく。 YouTubeを見ているとき、与えられる情報を受け取ることでいっぱいなので、目の前のコンテンツのこと以外は何も考えていない。 楽しくて新しいコンテンツは無限に出てくるし、たとえばそれが勉強のチャンネルなら“勉強した感じ”だけは得られるし、無限に浴びせられるコンテンツに溺れて苦しかった。 ゆる言語学ラジオパーソナリティの堀元さんが#2

        • 流れる文と、噛み締める字 20230326

          リハビリ病院からお届けする、本日の日記。 正しい走り方を教えてもらう 私がダメージを受けたのは高次脳機能で、麻痺や体を動かす機能はなんともない。 手術後3週間くらいは歩けなかったけれど、現時点で、フィジカルはむしろ入院前より健康になっている。 単純に体力面だけでいうと、今まで通り通勤ができる、買い物に行ける、などができればいいのだけど、せっかくだったら入院前より健康になってやろうと、生きることへの執着が出てきた。 ということで、今は退院後にマラソンを始めることを目標に据

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        • リハビリまとめ
          3本

        記事

          隣の芝が青すぎる

          10年以上伸ばしていた髪をばっさりと切り落とした。 自分の意思でこんなに短くしたのは、覚えている限り初めてだ。 髪を縛っていないのに首をそよそよと撫でる風にはまだ違和感を感じるし、芸術的で縦横無尽な寝ぐせには当分飽きそうにない。 胸くらいまである髪をもてあまし「もう耐えられない!!」と頭に血が上ってすぐに美容室を予約した。 あんなに長い髪を保つことに必死になっていたくせに、案外あっさりと信念を捨てた自分に驚く。 ずいぶんすっきりして、肩まで軽くなった。なんだか新しい自分に

          『生活』が嫌い

          「生活」が嫌いだった。 ちゃんとやったって誰にも褒められないし。 自分のためにしっかり時間をかけなくても、生きていけるし。 しかし「生活」を嫌ったままでいると、いちばん下に転がっていたはずのQOLがさらに降っていく。 まだまだその下があったんだなぁとそれを眺める。そんな日々だった。 そんな中、骨折がわたしに新たな気づきをくれた。 仕事はリモートで、本当にすることがなくなってしまった。 時間ができたので、少しだけ生活や行動を変えてみた。 するとあら不思議。ちょっとだけ「生活」

          雑ジェンダー論

          祖父母から電話がかかってきた。 正確に言うと、母の携帯を使った祖父母から。 いつも通りたいした用件はなくて、骨の具合は大丈夫なのとか、いつ帰省するのとか、そういう他愛もない内容だった。 話はそのままいつ結婚するのかという話に流れていく。 結婚のお祝い金がどんどん貯まっていく。ドレス姿を見る前におじいちゃんたちは死んじゃうよ。女の幸せは家庭に入って旦那さんを支えることだ、と。 これもいつものことで、こちらもいつもの通り適当にあいづちを打って受け流していたのだけれど、突然母が慌

          骨を折る

          骨を折った。 こうやって文字を並べるとまるで慣用句のように見えるけれども、一切の比喩表現を持たないそのままの意味の「骨折」である。 正式には、左橈頸骨部骨折というそうだ。なんて読むんでしょうね。「橈」なんて漢字は初めて見たので久しぶりにIMEパッドを開いた。 わたしの肘は折れている。そう思うたびに、ふふと笑ってしまう。ここの骨折れてるんだって、ウケる。 椅子に立って高いところの作業をしているとき、近くでアフリカの民族音楽のようなアラームが轟いた。わたしの設定している"上司へ

          読書をしない読書感想文 2月

          先日書いた選書感想文、2月分を書いていく。 1月に買った本が他にもたくさん出てきたのだけど、2月を今逃すともう二度と書かない気がするので・・・ ・明日から出版社(島田 潤一郎) LOOTS BOOKSで。 ちょうど、コーチングの本(オランダ流コーチングがブレない「自分軸」を作る)を読み終わったのだけれども、著者の一番最初のコーチングのゴールが「本を出す」ことだった。本は好きだけど、その好きな本を作るという視点で本を眺めたことはなかった。もしかして本って作れちゃうの?本を出す

          読書をしない読書感想文 2月

          読書をしない読書感想文 2020年1月

          読書感想文が苦手だ。 どちらかというと本はよく読む方である。と思っている。言うのはタダなのでどうかそう言わせてほしい。 しかし、なんとなく読み進めてしまっているなぁと感じる。 面白かった箇所にラインを引くとか、メモをしながら読むとか、そういう努力をすべきということは重々承知している。しかし現状、文章で立ち止まるのは、わかりにくい概念を整理するときや、難しい熟語・ヨコモジを調べるときくらいだ。クライアントとのスケジュールをリスケしてフィックス。かっこいいね、ヨコモジ。 本の

          読書をしない読書感想文 2020年1月

          真面目な人ほど一人旅に行った方がいい

          ヨーロッパに行くのは3度目である。 一度目。3人での旅行だったが、それぞれの国で3人とも行きたいところが別ということで、日中は別行動をし、夜ごはんを食べながらそれぞれが行ってきた場所を報告し合うという、今考えたらよくわからない、しかし自分たちらしい旅行だった。それでも長距離の移動や飛行機は一人きりでなかったため、孤独を味わうことはなかった。 二度目で、初めて一人で海外を訪れた。 仕事を辞めてすぐ、逃げるように日本を飛び出した2年前。胃をキリキリさせて懸命に働きながら、ひっ

          真面目な人ほど一人旅に行った方がいい

          『海獣の子供』を観て、私は《考えるをやめる》を知った。

          「海獣の子供」を観た。 映画を観ながらも、観終わったあとも、「この映画は、観る人に一体何を伝えたいんだろう?」とぐるぐる考えていた。何度も反芻しながら、それでもしっかりした像が掴めず途方に暮れた。 次第に考えることが億劫になり、一度考えるのをやめよう、と思ったときに、この映画を「理解したい」「理解できる」と考えること自体が、映画で繰り返し表現されていた「全てを知ることができると勘違いしている人間の愚かさ」である、とふと気が付いた。 これこそがおそらく、この映画の主題である。

          『海獣の子供』を観て、私は《考えるをやめる》を知った。