あけち

内輪ネタのSSと、創作BL書いてます 創作BLはタイトルに数字を入れてますのでうまいこ…

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内輪ネタのSSと、創作BL書いてます 創作BLはタイトルに数字を入れてますのでうまいこと見てください

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1.窮鼠為す術なし

子田 晴真(こた はるま) 受  陰キャ、オドオド系 この作品における鼠くん 柳 大我(やなぎ たいが) 攻 陽キャ……というより怖い人  この作品における猫(ネコに非ず) 体温計がぴぴぴ、と僕を嘲笑う。 35.9℃。ド平熱。 こんなに心はぐちゃぐちゃで熱くてしんどいのに、相反して冷静な数値に苛々する。 布団から出たくない。 学校に行きたくない。 ……会いたくない。 息が上がる。 昨日のことを思い出して、唸りながら顔を覆った。 「ねえ、はるまくん。その席さあ、ち

    • 6.煩悩の猫は追えども去らず

      12月も終盤に差し掛かる頃。 最近は我慢の連続だ。 先日、俺は完全に一線を越えた。 キスマつけて、何度もキスをして、乳首いじって。 あと嚙んじゃった。強めに。 かわいい乳首を取り囲む歯型は、鮮明に記憶に残っている。 ……あの日は、帰ってからも興奮が何度もぶり返してきて大変だったなあ。 で、その日の翌日。 はるまくんは学校に来なかった。 メッセージを何度送っても、既読無視。……まあ当然だと思う。 思案したのち、 『しばらく話しかけないからさ、顔だけでも見せてよ。』 と

      • 5.猫に見込まれた鼠

        体育の授業は苦手だ。 根っからのインドア派で、スポーツ経験も全然ないし、興味もないから。 ボールは敵だし、バットは凶器だし。 憂鬱だ。 憂鬱なのは今までも一緒だったけど、 今日は、特に。 「おはよ。はるまくん」 「……おは……よう」 絡まれるようになってから毎朝、柳くんは僕に挨拶をしてくる。 彼の低い声が自分に向けられる度に、ドギマギさせられていた。 しかし毎日毎日コツコツ挨拶されると、少しずつ慣れ……みたいなものが、自分の中に沸いていて、ここ最近までは吃ることなく

        • 4.泣きっ面に猫

          12月。 あ~~~~~。 つまんない。 はるまくんに絡むようになってから数週間。 今日ついに、はるまくんが学校を休んだ。 朝、待てども待てども来る気配のない様子にしびれを切らしてメッセージを送った。 相変わらずすぐ既読がついて、ちょっと時間をおいて、送られてきたのは 『風邪をひいたみたいなので今日は休みます。』 とのこと。 俺が原因じゃなくてよかったけど。 てなわけで。 つまんない。 廊下で窓の外を眺める。 空気がなんか、白い。寒そう。あ~寒い気がする。 はる

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        1.窮鼠為す術なし

          3.猫の前の鼠

          3時間目の授業が終わり、教科書をしまう。 隣を見る。 柳くんは来ていない。 昨日は……慣れない場所に連れて行かれて、とんでもない恐ろしいことをされて、でも帰りはすごく優しくて、あまりに疲れる一日だった。 まるで無色だった僕の日常に、無遠慮にドバドバと赤黒いペンキをぶちまけられたような感じ。 夜、メッセージが送られてきたときの妙な動悸。なんて返せばいいのか友達の少ない僕にはわからなくて、正直無視したかったけど怖くて。必死にうんうん唸って捻り出した返信を送って、『また明日』は

          3.猫の前の鼠

          2.猫の鼠辞退

          朝の身支度をダラダラと終え、そのへんに放り投げたヘアゴムで適当に髪を縛る。 伸びたなあ~。美容院行かなきゃかなあ。 そう思いながら、玄関へ向かう途中で鏡を横目で見ると、なんだ、結構決まってるな。じゃあまだいいかあ。なんて思いなおす。 ……昨日のアレ、はるまくんドキドキしたかなあ。 俺はメッチャドキドキでウキウキした。 あ~。 今日会えるのが楽しみだ。 教室に入ると、よくつるむクラスメイトたちが「おい~す!」などと言って俺を取り囲む。 昨日はどこ行ってたんだよ~、なんて疑

          2.猫の鼠辞退

          愛の日記

          その日はすこぶる調子が悪かった。 お得意様の◯◯さんから、犬の散歩の依頼。 いつもは深繰に頼んでるけど、その日は非番だった。 仕方なく朝、家から直接向かったが、やっぱりあの犬の相手は苦手だ。懐いてくれるのは嬉しいが限度があるだろ。常に俺の方に飛びつく姿勢を崩さずずっと興奮していて、散歩もままならなかった。 なんか、なごみ先輩に似てんだよな…… 散歩をなんとか終え、事務所へ向かおうとしていた所、通りすがりの公園のブランコに国夫がいた。 ぼーっと退屈そうな顔で座っている。暇な