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金木犀の香り


職場に向かう道の途中に、金木犀が咲いています。いい香りですよね~!秋の訪れを感じる金木犀の香り、大好きです!
あの香りがフッと鼻を通るだけで、朝の気持ちよさが何倍にもなる気がします。
そんなこの頃ですが、今朝ふと気づいたことがあります。スマホをいじりながら歩いていた今日は、「金木犀いい匂いだな~」って思わなかったんです…
何も感じずに、気づけば学校に到着していたのです…
(歩きスマホしました、すみません )
スマホって恐ろしい…と感じるとともに、とある疑問が湧きました。
「花の香りを『いい香り』と感じる感性って、どうやって身についたのだろう?」という疑問です。
同じように、夕陽を見たときに「きれい」と思う感性は、どうやって身についたのだろう?
それはきっと、
母親の自転車の後ろに乗せられて幼稚園から帰る道の途中、「金木犀のいい香りだね~」と言われたとき。
家族と蛍を見に行く前の田んぼ道で「夕陽きれいだな~」と言われたとき。
チビッ子宮崎あかりは、訳も分からずに「いいかおりー!」「ゆうひきれいー!」と知ったかぶりをしていたのでしょう。
ですが、黄色い花から放たれる匂いを「これはいい匂いなんだな」とか、オレンジ色の沈んでいく太陽を「これはきれいなんだな」とか。そういう感性って、そんなふとした会話から身についていったんじゃないかな?と思います。
そして冒頭、スマホの恐ろしさを肌で感じた私は考えました。幼少期にスマホでYouTubeを観てばかりの時間を過ごして育った人って、花の香りや、夕陽のきれいさを感じられるのでしょうか?かなり極論ですが。
青森出身アイドルの王林ちゃんは、仕事で青森~東京を行き来する際、新幹線の中ではスマホの電源を OFF にしているという話を聞きました。
「窓の外にはきれいな景色が広がっていて、後ろの乗客からは面白い話が聞こえてくる。そんな時間を過ごせる新幹線で、スマホを開けばいつでも観られる動画や SNS に時間を使うなんてもったいない。」なんて理由だったと思います。
確かに、電車や新幹線を見渡せば、みんなスマホの画面とにらめっこしてますよね。今このエッセーを書いているカフェの前を行き交う人たちも、スマホいじっている人が多いです。

ほんの10分や1時間かもしれません。しかし、10年20年、毎日続ければ、私たちはかなりの時間を使っています。それも幼少期の大切な時間を使ったら?スマホを20年間見続けた20歳ってどんな人になるのだろう?

泣きわめく赤ちゃんと、頑張ってあやすお母さん。
黙ってYouTube を観る赤ちゃんと、スマホでインスタを見てるお母さん。
その一瞬を切り取って見れば、後者の方が幸せそうですが、10年20年後には…?
私もスマホ使いますし、かなりの極論だということも、分かっています。
ただ、何となく、私は花を「いい香り」夕陽を「きれい」と感じられる人生でよかった。と思ったのです。
そしていつか母になったら「いい香りだね」「夕陽きれいだね」と言って手を繋いで散歩したいなと思ったのです。
そのためには今の働き方を改善させねば…。頑張れ自分。