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茜
2018年4月23日 23:58
「辰さん」の妙にはしゃいだ声は、じっとり湿気を含んだ足下のコンクリートに吸い込まれていった。柴崎友香さん「春の庭」より この一節を読んで、ああ、こういう文章に出会いたくて、私は本を読んでいるのだなあと思った。映像ではなく、文字でしかできない表現。私が活字が好きなのは、「言葉にして文字で表現する」ということ、そしてそれを「読める」ということに、とても人間らしさを感じるからなのかもし
2018年4月3日 17:39
いつでもそうなのだ。今度こそ何かがはっきりすると期待して、結果的には混迷がいっそう深まることになってしまう。なんだか言えなかったり、言い間違えたり、言ったら本当になってしまったり。みんながそうかはわからないけれど、少なくとも井上さんもきっとそんな風に日々を感じていて、私がモヤモヤ眉間辺りに溜め込んでいることを、じょうずに言葉にしてくれて、それにすごく救われている。(ただ、文庫に関しては