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無職日記#4 生理痛に支配されて腹が立ったのでnoteを更新して昇華する。

この日がやってきた。下腹部をものすごい力で握られひねりつぶされるような痛みに襲われる日が。「イタタタタタタタタァ!」とお腹を押さえながら布団の上をのたうち回る。
今月は先月より痛みが強い。だいたい、一番痛みが激しいのは朝方で、ここを乗り切ればだいぶ楽になる。
予防策として前日の夜、寝る前にロキソニンを飲むのだがあまり意味がない。起きるときにはとっくに薬の効果は切れて、痛みとともに目覚める。布団から飛び起きてトイレに入っている間にどんどん痛みが増していく。「やばいやばいキタキタキタ…!」と恐怖の波に飲まれる。ここからは時間との戦いである。「急げ!」と頭の中でゴングが鳴り響く。
とにかく急いでロキソニンを飲むことが大事だ。何も胃袋に入れずにロキソニンを飲むと胃を痛めて吐くので(経験済み)、まずは白湯で臓器を温め、ウィダーinゼリーか味噌汁、スープといった液体物をぶち込む。簡単かつ胃袋をある程度満たせて効率がいい。
飲んでいる間にもどんどん痛みは強くなっていく。痛すぎて手が震えてくる。ある程度飲んだら震える手でロキソニンを一粒、シートから押し出して水で飲み込む。早く効け、早く効け、と念じながら布団でのたうち回る。ロキソニンが効くまでが地獄である。お腹を手で押さえ、うずくまるようにして耐える。この体勢が一番楽なのだ。とてもじゃないけど大の字になって寝るなんて痛くて無理である。
生理痛の時は、とにかくお腹を温めることが大事だ。下腹部にカイロを貼り、その上からクッションを抱え込む。じんわりと温まってきて痛みが和らいでくる。生理痛が重い人は、お腹や腰回りを冷やさないでほしい。とにかく温めることを意識しよう。腹巻きや湯たんぽもおすすめだ。
20〜30分経ってロキソニンが効いてくるとともに、今度は強烈な睡魔に襲われる。ここで眠れば、起きた頃にはだいぶ痛みが治まっている。「もう大丈夫だ…」ここでやっと安心して眠りに就く。
今日もこんな感じで、午前いっぱいは意識を失うように寝ていた。13時頃目覚めて、お粥を食べて本日二度目のロキソニンを飲んだ。朝よりだいぶマシになったものの、鈍痛は残っている。全く痛みがなくなるということはない。

生理痛は、日常生活に支障をきたす病気だと思う。月に一度の周期で訪れて、何日も時間を奪っていく。私の場合は2〜3日間ほど痛みが強くて何もできない日が続く。人によっては1週間続く人もいれば、生理前の方が辛い人も、生理後の方が辛い人もいたりする。
抑うつ気分やイライラ感、不安・緊張感、不眠症、泣きたくなる、怒りっぽくなるといったメンタル面での症状が出る人も多い。私もその一人だ。ひどいときには、抑うつ気分が強くて死にたくなる時もあった。
女性の体を持っていると向き合わざるを得ない「生理」というイベントによって、女性たちはさまざまな不調に振り回されながら生活をしている。痛くて動けないし、動かなくても痛い。すべてのやる気を削ぎ、痛みで埋め尽くされ、何もできなくなる。それでも家事や育児、仕事をこなしていかなければならない。
仕事で稼いだお金は、薬代、診察代、ナプキン代に消えていく。女の体であるというだけで、こうした支出が出るのってなんなんだろうか。一生懸命働いて貯めてきたお金なのに、とも思う。
男女という性差によって、もたらされる不調や経済的な格差があるのに、同等に生きていけなんてなかなかハードモードだよな、と思うわけである。
女性はこんなに大変な目に遭っているんだから、守られるべき!なんて言いたいわけではない。ただ、女性ならではの病気や症状で悩みや不安を抱えている人たちが、心地よく生きていけるようになるには、どうしたらいいのだろうかと考える。

会社員時代、生理痛で働けないことがたびたびあった。会社へは子宮内膜症であることは伝えていたし、生理痛による休みも理解を示してくれていた。月に1日の生理休暇(有給)がある会社だったので、ありがたく使わせてもらっていた。
休むたび、自分を責めた。休むことへの罪悪感とか、カバーしてもらうことの申し訳なさとか、仕事ができない悔しさとか。痛みに支配され、何もできなくなることが悔しかった。この痛みさえなければ、快適に暮らせてバリバリ働けていたのに、と。
生理痛によっていろいろな選択肢を諦めてきたこれまでの人生を悲観し、悔しんで、どうして女として生まれてきてしまったのかと、考えても仕方がないことで頭を埋め尽くすこともあった。
だけど自分で自分を責めることほど、つらいことはない。苦しみや痛みは自分が一番感じていることなんだから、最大限労ってあげよう。大丈夫、もうすぐ良くなるからって。とはいえ、自分を労るのはやっぱり今でも苦手なのだが。
そういえば、無職になった今はすごく気が楽だ。誰にも迷惑をかけないし、仕事ができない自分を責める必要もなくなった。自分のペースで休めるから、気持ち的な負担も全くない。無職の恩恵かもしれない。


イラストbyあっこ



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