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チェコのイースターの話

Dobrý den!(ドブリーデン=こんにちは)
ご無沙汰しております。
今日はチェコのイースターの話を書こうかと。

今年2022年のイースターは4月17日の日曜日
そんなわけでまだ一か月以上あるけど、チェコでは1月を過ぎた頃からイースターグッズがたくさん並び始めている。バレンタインやホワイトデーなんかスッ飛ばしてイースターなのである。

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そもそも「イースター」とはなんぞや?って感じですが、イエス・キリストの復活を祝う日のこと。日本では「復活祭」、チェコ語だと「Velikonoce」と言われており、その日にちは毎年変わるから少しややこしい。

Wikipediaによると
基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わる移動祝日である

そんなイースターは、チェコではクリスマスと同じくらい祝うイベントだと思う。ただし、チェコのイースターは少し独特な風習もある。イースター当日までの一週間を下記にまとめてみた。但し、チェコ人でもあまりこれらを意識していない人も多く何となくは知っているけどそこまで詳しくない人も多い。

我が夫ホンザも例外ではなく、彼はイースターに食べるパンや食べ物などについては詳しいが、下記に書く具体的に「何曜日に◯◯をする」などについてはあまり詳しくない。

Modré pondělí (月)青い月曜日
仕事しない日

Šedivé i Žluté úterý (火)灰色の火曜日、または黄色の火曜日
ほうきでクモの巣とって窓掃除

Škaredá středa(水)醜い水曜日
ユダがイエスを裏切った日、眉をしかめてはダメ。ユダのロープを表現したパン「Jidáše」を夜に焼き翌日の日の出前に食べる。食べると人に裏切られたり、蛇に噛まれたりすることがないんだとか。私もJidášeを作るんだけど、ユダのロープか・・・と思いながら食べている・・・クルクル巻いてる辺りなんとも。。。

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Zelený čtvrtek(木)緑のものを食べる日
緑のものを食べるとよいとされている日で、緑のビールも出回る。Jidášeを日の出前に食べる。緑のビールはハーブ風味で薬草っぽい気もするが、緑のビールなんて珍しいからはしゃいでしまう。

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Velký pátek (金)聖金曜日
キリストが十字に架けられ処刑された日。肉を食べずに魚やスープを食べる、衣類を洗うのはNG。チェコでは祝日。

Bílá sobota (土)白い土曜日
復活祭前夜。悲しみの日で、白いローブを着て教会に行く。マザネッツというパンを焼き、ナーデイフカを食べる日。
十字のクープが入ったマザネッツと西洋イラクサなどを使ったグラタンみたい?なナーデイフカ。

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Velikonoční neděle (日)復活祭
イエスが復活した日とされるこの日は復活祭。羊などの肉を食べるそうだが昔は高級で入手も難しかったそうで、羊の形の焼き菓子ベラ―ネックを作り食べたりする。写真は私が作ったベラ―ネックだけど、羊というよりも、イッヌ・・・犬様だな、どう見ても。(今年は別の型を買おうと思っている)

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Velikonoční pondělí(月)イースターマンデー
チェコは祝日。チェコでは女性はポムラースカという柳のムチでお尻を叩かれる日。もはやチェコではこの日がある種の本番・・・ではないだろうか?

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このリボンがついたムチをポムラースカというのだけど、このムチでお尻を叩かれる。男性陣がわざわざ叩きに来てくれるのだ。しかも陽気に歌を歌いながら。

Hody hody doprovody,Dejte vejce malovaný・・・
ごちそうだ ごちそうだ、色を塗った卵をくださいな・・・

ただ、お尻を叩かれるのは痛いだけではなくて、「一年健康でいられる」とか「美しくいられる」とか「子宝に恵まれる」などとも言われているから、女性はキャッキャ言いながら叩かれている。
このポムラースカでお尻を叩くというのはチェコならではの意味不明な風習ではあるが、とりあえず私も毎年叩かれている。水をまかれる地域もある模様。地域によって色々風習が異なるのも興味深い。

そして叩いてくれた人にはお菓子をあげたり、卵をあげたりする。ここでようやく「イースターらしい卵」が登場するのである。
その卵、私は毎年自分で染めて作っているのだけど、せっかくだから作り方など紹介してみようかな。

<イースターエッグの作り方>
材料
・生卵
・その辺で摘んできた花や葉
・ストッキング
・玉ねぎの皮、紫キャベツ、ビーツなど
・酢少々

1. 摘んできた葉や花(私は人参の葉っぱなんかも使ったり)を卵の上に載せて、ストッキングでギュッと包んで葉がずれないようにする

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2. 鍋に玉ねぎの皮(もしくは紫キャベツなど)を入れて卵を入れる

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3. 上にも玉ねぎの皮をかぶせて水と酢を入れてゆで卵を作る要領で火を通す。火を止めて数時間置いておく(一晩置いておくとかなり染まる)

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4. ストッキングをハサミで切って載せていた葉や花を取り外して完成

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青は紫キャベツ、濃い茶色は玉ねぎ、薄いピンクはビーツ。

玉ねぎの皮やキャベツなどで染めると着色料を使っているわけではないから、安心できるかと。卵を割ってそのまま食べることができるので、結構重宝します。簡単だし気分を味わえるので、興味ある方はぜひ作ってみては?今のうちから玉ねぎの皮をため込んでおくのをおすすめします。

そしてここ数年は開催されていないけどイースター前にはイースターマーケットも楽しいイベントの1つ。綺麗にデコレーションされた卵が並ぶ。どれも美しくて全部欲しくなってしまう。お土産にもぴったり。

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チェコを訪れる際には、クリスマス前のクリスマスマーケットも楽しいけど、イースター前の時期も楽しいかなと思う。本来ならばクリスマスマーケットくらいイースターマーケットも盛り上がりを見せる。
今年はイースターマーケットあるかな・・・?


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