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一生を一日24時間で考えたら。

・・・こうやって一生を一日で考えてみると42歳=午後2時を過ぎたら、あとは陽がだんだん傾き、陰って、やがて夜になっていく……。もし、もう午後2時を過ぎている人たちが、これからの自分の欠点を直して再度ビジネスに挑戦しようとか、これまでの経験を生かして新たな仕事に転職しようと、密かに考えているとしたら、ここはもう一度、上り詰めてきたこれまでの時間と、沈みゆくこれからの時間というものを思い起こしてみたらどうだろう。
 決してネガティブな意味じゃなくて、これからの自分の生き方、方向性が自然と見えてくる気がするけどね。

『志村流』 志村けん著 王様文庫 三笠書房

人間は生涯発達する…レビンソンは人生を4つの段階に分け、四季、春・夏・秋・冬を使って人生観を表した。そんな理論を思い出させる『志村流』。

芸能人の書いた本はあまり好きではなかったが、読み始めて釘付けになる。キャリコンとして知っておけばよいことが満載で、あまりの的確さに、感嘆する。特に人生を1日の時間で表した志村理論は妙に腑に落ちる。

1時間=3歳、活力みなぎる朝6時は18歳、午前9時は27歳、正午は36歳…。
例えると面白い。午後2時あたりが42歳で、志村氏は上り詰めたと考える。
うん、まったく発達理論だなぁ、と感心するのである。
そこを過ぎた自分の生き方や働き方を考える方向に、今の世の中は動いている。
夢中で生きた42年間が、人生の午後をどう生きるかが決まってくるんだろうな、と42歳をずいぶん前に通り過ぎた私は思う。

ここまで、どうやって生きてきたか。何を守ろうとしたか。何を積み上げてきたか。何を傷つけてきたか。何を懺悔するか。
いろいろ棚卸をするといい。書き出してみたり、誰かにじっくりと話してみることはずっといい。

確かに日暮れにまっしぐらだが、それなりに楽しみはある。夕暮れ時も、夜更けにも、夜中にも。
午前・午後をしっかりと生きてきたことを振り返れば、いつまでもお陽様の下ではいられないことはわかる。
夕暮れから新しい生き方を選択するとしても、その時間にあった歩き方や働き方があるのだ。

その時間にふさわしい進み方をすればいい。

人生の、その時々の時間帯に合ったやるべきこと、やれることって、ぜったいにあるはずなんだ。だから、残された時間をポジティブにとらえてみることで、充実した生活ができ、同じ年月でもより満足を感じることが出来るかもしれない。

『志村流』志村けん著 王様文庫 三笠書房

自分を知ること、受け入れること。
それまでの生き方が、この先の未来を創る。
人は100歳までいきるらしいよ。
どう生きるか?夕暮れにさしかかって、日中の忘れ物は取りには戻れない。
せめて、未来に向かって今できることをできる力でやるまでさ。




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