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空き家買取専科 組織作りを考える1年の取り組み

第六話 ポリネ研修
こんにちは。子育て広報の三輪です。
今回が空き家買取専科が組織を考える1年の取り組みの最終回です。
今回は、2022年夏の沖縄リトリート研修から、弊社の組織作りに大きく関わってきてくださっているポリネ(一般社団法人ポリネ)の皆さんとの、静岡での研修についてお話しをしていきます。


研修の大事なパートナー

ポリネとは?

ポリネは、うつ病からの復職や、 人が「うつ」にならない経営や社会組織、人事制度などの組織のメンタルヘルスを支援する沖縄にある法人です。

ポリネは元々、代表の荷川取佳樹(にかどりよしき)さん※以下「ニカさん」が22年間保険会社でマネジメント職として働いた後、2013年沖縄で民間初のうつに特化した復職支援(リワーク)株式会社BowLを設立し、その後、企業や官公庁向けにメンタルヘルス研修や高ストレス組織の活性化など予防支援にも展開し、2020年には一般社団法人ポリネとして設立した法人です。
一人一人が自分らしく生き、セルフリーダーシップが発揮できる個人と組織構造の変容を目指し、メンタル不調に陥らない社会作りへ精力を注いでいます。

研修に入ってくださるマッキーさん(左)としゅーとさん(右)

ポリネメンバーご紹介

そんな、ポリネから
・德里 政亮(とくざと まさあき)さん 以下「マッキーさん」
・山城 脩人(やましろ しゅうと)さん 以下「しゅーとさん」
が様々な研修やミーティング等にて、当社のメンバーに伴走して下さっています。

ニカさん
マッキーさん
しゅーとさん

ポリネの皆さんには、沖縄から静岡にまでいらしていただき、空き家買取専科スタッフ全員の研修を一緒にしていただきました。
2023年5月は、伊豆にある禅寺にて毎年恒例のビジョンミーティングを1泊2日で開催し、8月には、空き家買取専科も深いお付き合いのある空き家を改修した「ゆとりてらやいづ」にて1日をかけ研修をおこなっていただきました。

マッキーさんとしゅーとさんの優しく温かい言葉は、何を言っても大丈夫と感じ、安心してその場に身を任せられます。それと同時にたくさんの気付きと学びをいただいています。

そんなポリネによる、研修&対話会を振り返っていきたいと思います。

【5月】禅寺でのビジョンミーティング

ビジョンミーティングは、伊豆の禅寺にてということで、スタッフがいくつかのグループに分かれて、伊豆まで映え写真撮影しながらドライブ。

美味しいランチも食べてから向かいました!

初日はMBTIを実施

初日の研修は、MBTIについて。
と言っても、よくわからないですよね。
MBTIMyers–Briggs Type Indicator、マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)は、個人がどう世界を認識し、判断を下すかについての心理学的な選好を示す、自己申告型のアンケートです。

MBTIとは?

より正確には、MBTIは質問のみを指すのではなく、受けた後に、一定の研修を受け国際規格の認定試験に合格した有資格者(認定ユーザー)からのフィードバックを受けることを前提としたメソッドだそうです。

質問した結果は、「外向型・内向型」、「感覚型・直観型」、「思考型・感情型」、「判断型・認知型」の対比する4つの二分法を掛け合わせた16の性格類型を示します。

さらに、質問紙にて受けるのみでなく、フィードバックを伴うことが、他の心理検査とは異なるメソッドとしてのMBTIを特徴づけているそうです。受けた人はフィードバックを通して、より理解を深めることができるそうです。
リンゴとレモンを比べた時、「リンゴらしい甘さ、レモンらしい酸っぱさ」のように、いずれの指標も優劣はなく、質的に異なるもの「みんな違って、みんないい」の世界観だそうです。

人それぞれ、利き手があるように、考え方・捉え方に指向があることを理解し、一緒に働くメンバーの特性も知った上で取り組むと、より円滑に仕事やコミュニケーションが進むとのことです。

MBTI体験ワークショップをやってみた。

実際にいろいろな質問や好む職場環境、コミュニケーションの取り方などの項目の質問を受けていきます。
その結果、メンバーのタイプは、同じグループの人たちもいましたが、基本的にはバラバラでした。それぞれ特性があって面白いなって感じました。私も、自分自身のことをもっと理解したいし、一緒に働くスタッフのことももっと知りたいなって思いました。

中でも面白かったのが、確か、「感覚と直感」のタイプに分かれて、同じ「雷」という文字を見て、感じたこと、思い浮かんだことをホワイトボードの表裏に分かれて、お互いが書いていることが見えない状態で進め、その後見比べてみた時です。
そうしたら、一方のチームは、整列して順番に書いており、もう一方のチームはバラバラに自由に書いており、出てくるワードも傾向が違っており、一緒に働くメンバー同士であっても、同じ文字から連想するイメージって違うんだなって実感しました。

興味関心の方向(Favorite world)
E - 外向型(Extravertion)
I - 内向型(Introvertion)
ものの見方(Information)
S - 感覚型(Sensation)
N - 直観型(Intuition)
判断の仕方(Decisions)
T - 思考型(Thinking)
F - 感情型(Feeling)
外界への接し方(Structure)
J - 判断型(Judging)
P - 知覚型(Perceiving)

2日目はカードのワーク

ビジョンミーティング2日目は【共感サークル】というカードを使って、話し手の「感情」や、話し手が「大切にしていること」に意識を向け、分かち合っていきました

共感サークルのやり方

共感サークルのやり方は
集まった人たちの中で一人が「自分のエピソードを話す『話し手』」となり、それ以外の人全員が「話し手の感情やその奥にある大切にしたいこと(ニーズ)に焦点を当てながら聴く『聴き手』」となるトーキングサークル。

  1. 主人公を決めます(主人公は全員あたります)

  2. 主人公は「空き家買取専科で働く中で心が揺れ動いた」エピソードについて語ります (2分)

  3. 聴き手のみなさんは気持ち・感情リストから1つ選んで、主人公に伝えます (5分)

  4. 主人公はその中から「これかな?」と思う感情を選び、感じたことや気づいたことを話します (1分)

  5. 聴き手のみなさんはニーズカードから1つ選んで主人公に伝えます (5分)

  6. 主人公はその中から「これかな?」と思うニーズカードを1つ選び、感じたこと等を話します (1分)

さらに、話をする際に
● 詳細な情報を聞き出す
● アドバイスをする
● 聞き手が自分なりの解釈(決めつけ)話す
● 自分の話にすり替える
このような行動は控えるようグラウンドルールを定めて行いました

実際にやってみて

並べ方もチームごと個性が出て面白いですね。
私のエピソードを聞いて、いただいた感情やニーズ・要求のカードはこちら。
何を話したのか全然覚えていませんが(笑)私の話を聞いて、こんな感情やニーズや要求をいただきました。

三輪が受け取ったカード

一泊二日は長いんじゃないかと思っていた、ビジョンミーティングは、あっという間に終わってしまいました。心理的安全性を確保した職場にちょっと近づいてきたんじゃないか!?もっともっと体験したり、対話したいなって思いながら、帰路につきました。

【8月】ゆとりてらやいづでの研修

対話は続くよ、ゆとりてらでの研修

まだまだ、学んだことを自分のものにできていない!もっと、ポリネの研修を受けたい!という願いが叶い、8月の研修にも沖縄からポリネの皆さんが静岡まで来てくださいました。

今回の会場は、空き家買取専科とは深ーい関係のある、「ゆとりてらやいづ」のフリースペースをお借りして開催しました。
ここは、元々空き家だったところを戸塚レオさんが購入し、住み開きを体現し、お気持ち制にて、場の運営をされています。片田舎の荒れてしまっていた敷地と変わった間取りのため、困ってしまっていた空き家が、今では人がたくさん集まる、人気の場所と生まれ変わっています

ビッグモーター事件の話題から
心理的安全性について対話が開始

さてさて、そんな私達にとてもゆかりのある、素敵な空間での研修がスタートしました。
今回は、ポリネのマッキーさんとしゅーとさんがグラウンドルールを決めるのではなく、空き家買取専科スタッフみんなで、こういう場にしていきたいよねって、意見を出し合いグラウンドルールを決めスタートしました。

研修は、以前学んだことも、時間が経つと忘れてしまうことの方が多いので、以前学んだことの振り返りも含みながら。まずは沖縄リトリートで、私の心に一番響いた言葉「心理的安全性」について話していきました。

この頃話題になっていた、ビッグモーター事件の話と絡めて心理的安全性について学びました。なぜ、経営陣の顔色をうかがい、体裁を取り繕うことばかりに気を遣い、間違いがあっても経営陣の意向に表立って意を唱えない姿勢になってしまったのか。もし、心理的安全性=チームの誰もが地位や経験に関わらず、率直な意見、素朴な疑問を伝えることができる状態になっていたら、このような事件は起きていなかったかもしれませんね。

スタッフは現在、どう感じている?無記名アンケートを実施。
まさかの結果に・・・。

心理的安全性が確保できている職場か判断する際に、一緒に働いているスタッフがどのように捉えているのかを表す表があります。

5月のビジョンミーティングの研修やこれまでの対話会を経て、きっと空き家買取専科は変わってきて、心理的安全性が高く、仕事の基準・責任も高くなって来たんだろうなと思いました。
そこで、無記名でアンケートを取ってみようとなり、その結果、、、、なんと。
表は出せませんが、「サムい職場」「ヌルい職場」「キツい職場」と感じているスタッフの割合がこんなにもいるんだなってことにビックリしました。1年かけて、こんなに研修をやってきているのに、捉え方はバラバラだということに驚きました。

NVCについても学びを深める

さらに、5月の時に少し学んだ誰とも戦わない・共感・人を思いやる・自分を豊かにするコミュニケーションと言われる、NVC(Non Violent Communication)について深く学びました。

観察→感情→ニーズ→要求をおこなっていくことで、自分自身を観察し、そこから湧き上がる気持ちに気付き、さらにこうして欲しいというニーズをリクエストできるようになると、より心理的安全性の高い職場ができるのかな?とまだ、曖昧な理解ではありますが、繰り返し繰り返し学び、わからないことは質問し、スタッフ同士対話を重ねることで、より心理的安全性の高い職場を、皆でつくっていけると信じてやり続けていきたいと思います。

スタッフ一人ひとりが、悶々としているのではなく、自分の感情やニーズを言葉として表現し、伝え合うことができ、対話を重ねていったら、ミスコミュニケーションが起きにくく、心理的安全性の高い組織になっていきますね。

最後に

空き家買取専科 組織作りを考える1年の取り組みの振り返りはここまでです。

今後は、空き家買取専科の組織作りを率先して取り組んで来てくれた、山田さんのインタビューや、具体的な人事体制などの組織作りへの取り組みを、随時書き綴っていきます。
私自身、今後空き家買取専科の組織体制がどうなっていくのか、まったく未知なところがあり、超ドキドキした気持ちではあります。

スタッフ一人一人が自分らしく生き、セルフリーダーシップが発揮できる個人と組織構造がどうなっていくのか、温かく見守っていただけたら嬉しいです。今後の空き家買取専科の取り組みに、乞うご期待ください。