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ピンチは乗り越えられる!

突然ですが,海外旅行でパスポートを盗られたことはありますか?
その時,どう対応されましたか?

コロナのパンデミック直前に行ったスペイン旅行で起きた出来事です。

スペイン在住の日本人の友人の友人である、地元のスペイン人ファミリーが地産のスペイン料理をご馳走してくださるということで,カタルーニャ地方をドライブしつつ,そこのお宅に行くことにしました。

その頃,スペイン語のオンラインレッスンを受けていたので,語学力アップも兼ねての旅行でした。

バルセロナ空港から入国し,街中に散在するお馴染みガウディの作品を見て回りました。

サグラダ・ファミリア
グエル公園
カサ・ミラ

その後,スペイン国内にある「スペインの最も美しい村」巡りをしました。
と言っても、3つしか行けませんでしたが。

アルケサール
ロダ・デ・イサベナ

怪しい人が…

そして,訪問目的でもあるご家族の住むシッチェスへ向かいました。
高速道路で移動し,その街の近くのパーキングエリアにトレイ休憩に寄った時のことです。

駐車場が2ヶ所があったのですが,閑散としている方に止めました。
妻がトイレに行き,車の中で待っていたところ,いきなり一台の車がやって来て,現地人っぽい40代くらいの男性が大声でこちらに向かって叫んでいます。

車から出て近づいてきたのは,作業服に反射板のついたジャケット≒道路工事の警備の人?という感じの人でした。
タイヤが何かおかしくなってるよ」と言っているようで,運転席のある左側の後ろのタイヤを盛んに指差しています。

しまいには,体重をかけて車を揺らして、危険性をアピールしているようでした。

ところが,その後,すぐに去ってしまい,車で行ってしまいました。

「何だったんだろう?」と不思議に思っているところ,妻がトレイから戻ってきました。
あれ,後ろのドアが少し空いているよ」と,妻が指摘しました。
何と,運転席(左ハンドルなので左側)の反対の右後ろのドアがわずかに空いていたのです。

やられたーっ!

「もしや…」と思い,手荷物を点検してみると,バックが1つないのです。それも,お財布とパスポートが入ったバックが。
一瞬で顔面蒼白でした。

とりあえず,警察に連絡しなければと思い,パーキングエリアのスタッフに事情を話しました。
英語が分かる人がいて(にわかスペイン語では役に立たず),事情を理解してくれて、代わりに警察に電話してくれました。

そうしましたら,警察に来て被害届を出すようにとのことでした。
スタッフの方はわざわざ警察までの地図まで描いてくださり、とてもありがたく感じました。

駐車場を出発し、パーキングエリアの出口付近まで来たところ、見慣れたバックが捨ててありました。
なんと、うちのものでした。
中身はしっかり抜かれていたので、かえって腹が立ちました。

警察に着くと、少し待たされてから、英語の分かる警察官がやってきて、別室へに通されました。
英語で状況を説明すると、「これに書いてください」と調書が出されました。
何と日本語版で!

読んでみると、今回の手口が選択肢の1つとして挙げられていたのです。
つまり、同じような被害を受けた日本人が少なからずいた、ということになります。
この時、なぜか少しだけ安心しました。

待っている間に、カード会社に電話してカードを止めてもらったので、実質的被害はパスポートだけでした。
(私のカードや財布は無事でしたので、旅は続けられました)

何とか調書を提出し、警察を出てホテルへ。
ようやく気持ちも落ち着き、スペインに住んでいる友人に電話したところ、ホテルまで来てくれました。

シッチェスは海岸が綺麗で、散策をとても楽しみにしていたのです。
順調であれば、夕方のビーチをのんびり散歩するはずだったのですが、このゴタゴタで空もすっかり暗くなっていました。

シッチェスの海です

そんな中でも友人は、夜のシッチェスの街に連れ出してくれました。
少しずつ気持ちも晴れていきました。

これは土曜日の午後の出来事だったのですが、翌月曜日に大使館まで付き合ってくれ、「帰国のための渡航書」を出してもらい、無事日本に帰れました。

教訓

マジのピンチと思えても何とかなる。
自分だけでなく、過去に誰かも同じようなことを経験したことはある。
親切な人はいて、必ず助けてくれる。

これは空き家問題に取り組む際,立ちはだかる壁を乗り越えるための,自分にとっての一種の発奮材料にもなっています。