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「僅かに濁り、ひかる」(詩)

笑顔を見送って
はや幾筋の 満たされた線を越えたの
いつか振りかえるかしらと
見つめていたのは
果たして長い時だったのか

瞬きをゆっくりとおとしながら
いくつもの花を越え
梢を越えて
滑らかな小石を手のなかに作り出し
来たこの夜にも
見送ったときの口元を浮かべていた

わたしの光は 閃いて
どこか視線の端を 小さく 白く染める

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