「肩を 覚えたよ」(詩)

泣かないでほしいと願いながら
うっかり あなたの涙は好きだけど
なんて 思ったりしている

なぐさめられている あなたは大人しいので
私はゆっくり あなたの肩を覚えられるし
いつもは眩しい光の中のあなたも
涙が光をはじき返す この時だけは
ただのあなた

とても 好きな
あなたのためのあなただ

だけど やっぱり 泣き続けるくらい
私に肩を撫でさせてくれるくらい
辛い荷を
背負うのは できるだけ遠慮してほしい

あなたのうちも外もで 光は集うから
本当にうちがわのあなたには 早々会えない
それでも
あなたのためのあなたも 私はたんまりと好きですので

荷を背負う時は 声をかけて
とりあえず 反対はしないから
私の大切にしている あの肩を
これ以上 下がっていったりしないように
うしろから こっそりと
その荷のおしりを 持ち上げてみせるから

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