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「あたらしい ひとつ」(詩)

ああ 世界は またひとつ
うつくしく あたらしく 成った
私の目の前
黄金をまとう空気に
反射するいくつもの光
そこに 在るすべて
まっさらにうまれかわった
それが この目を通り過ぎる
止まることのない時の流れが
あちらへ 彼方へ 果てへ 向こうへ
手元にあったものを
あっという間に もうけして手の触れられないところへ押し流していく
ああ世界はいつどんなときも
うつくしく あてらしく あとかたもない
波打つ一瞬の白い花
は、と吐いた息が 閉じる
それまでの祈り

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