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月は遠い星だろうか とおいひとたちも 月を見ているだろうか 本当は 瞬きの先の月光の粒も …
みごとな みごとな 満月は だれの心の描いた満月なの きいろをぐるりと塗りひろめ 青い夜を…
月が呼ぶ 白い手が 白い声に 響きを伝って 押し当てられる たらり たらり、と白く 細く儚いも…
静かに 月が昇る ばしゃん ゆったりと砂は流れ しゃんしゃん 荒れ果てた寝床でも やさしい…
ねえ 君 泪が枯れた その目には あの日の月を飲み込んで あれほど見事な月ならば こらえる…
月がきれいだな あしたがゆっくりやってくる 夜もゆったり進んで行く ああ あなたはやさしい …
『満月』 満月は わたしを引っぱる 肘のあたりでもたつく袖を 転ばないくらいに 小さな光でつまむ 満たされるほうへと 『月の姉さん』 ずっと 満月が続けばいいね そう言うと 姉さんはよろこぶ そんなにずっとがいいかいと 世界の瞳をうっとりとさせて ゆるゆると 絶妙な力で引き寄せる その光は 欲を知らないほど欲深い ずっと姉さんの頬を見ていたいよ やさしくそうくすぐれば 姉はたまらなそうに雲に口を埋めるのだ 『月』 月がわたしに与えるものは 情や愛に 似たものでは
月に会いたい くもり空を手の平で洗って 星をそっと 吹き流す そうして 月を両手で掬い取り…
月のおいでません夜 何を頼りに歩かれる それは灯火 わたしの胸に生えた木々 その枝先に火を点…
月の光りが香る 眠りかけた私のまぶたに 明るい黄色が ふわりふわりと 落ちて 撫でる 遊びに…
【熱い風】 いつも甘えてばかりね ごめん そのやさしく吹くかんじに だまされているってい…
【月夜】 剣が夜の胸を刺す 白い光が漏れて この道を照らす あの果てが鳴る それが祝福か …