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詩、誌、氏

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詩だ、と言い切れない。でもたしかに私の書いたもの。 短くて、要領は得ない文章のかたまりなのだと思う。 でも書きたくなるから、こうして出してしまう。
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2022年7月の記事一覧

「熱い風」「月の糸」「実験的に、白とは」(詩)

【熱い風】 いつも甘えてばかりね ごめん そのやさしく吹くかんじに だまされているってい…

とし総子
1年前
4

「唇に塗り込み」「星が落ちて」「頬の色」(詩)

【唇に塗り込み】 分からないことからは手を引っこ抜いて 透明化を深める凹みに この手をま…

とし総子
1年前
6

「月夜」「夏の散策」「花首」(詩)

【月夜】 剣が夜の胸を刺す 白い光が漏れて この道を照らす あの果てが鳴る それが祝福か …

とし総子
2年前
5

「とどまらないので」「月のあなた」「指先、ひとつ」(詩)

【とどまらないので】 染めないで くるまないで 留め置かないで 私は流れている 小魚よりも…

とし総子
2年前
3

どこかでなく流れ(詩)

おいで おいで 流れ 私の腹を 突き抜けて 私の血や肉を 影に染ませ 私の思惑や 意思を絡ま…

とし総子
2年前
6

肌(詩)

年を重ねて より良くなったのは 地の肌 たくさん撫でた でこぼこも覚え やわらかすぎる肉も触…

とし総子
2年前
6

星屑(詩)

渡って行った先に 星屑の海があって 足の裏を 小さな角で いつまでも 傷付けながら 歩いていく道が広がっている それでも あの波は向こうから 押しよせて 呼ぶ そのかすかな影を辿って 私の 足は 次の星屑を肌に埋め込む