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詩、誌、氏

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詩だ、と言い切れない。でもたしかに私の書いたもの。 短くて、要領は得ない文章のかたまりなのだと思う。 でも書きたくなるから、こうして出してしまう。
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2022年3月の記事一覧

あるく (詩)

明くる日を 在りたいとおもう 心の芯の白さが 陽光を返して眩しい どんなに視界を薄められた…

とし総子
2年前
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さくら (詩)

いとしい影が  撫でようとする 手を逃れる 手袋はうすく 爪も丸いというのに あいた片手が …

とし総子
2年前
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さよならのしみ (詩)

さよならが 染みついて 斑模様の私は 明日の石けりに入れてもらっても いつも 三回目に転ぶ …

とし総子
2年前
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さいわい (詩)

どんなに とおまわりをしても このくもり空の ずっと ゆっくり さきのほう どんなに きお…

とし総子
2年前
3

細いものがかかわる詩 

降りそそぐ そっと降ってくる 向こう側はやさしく 白いものが目隠すように 淡いのに ここにい…

とし総子
2年前
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わたしにとって一つの分岐点の朝書いた詩

「無題」 扉のない暗闇だったら 切れ目のない雲の下 雨につつまれて どこまでも 終わりのな…

とし総子
2年前
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あなたを思って書いた詩、二

星を摘む 星を摘みに行ったのだと思った 遠くなるのではなく 崩れて消えた 姿をみて あなたは 途方もなく 夢に近いところに 足をかけたのだ と そこですべてが叶うのなら どんなにいいか それがまやかしの類ではなく すべての線に 事実が与えられた場所なら あなたはもう 苦しくて目を眇めなくていい きれいなかたちをひしゃげるものは 眩いものばかりになったら 手にした星を眺めて うっとりと笑う あなたの首は もうさみしくはない あなをあける  あなたを失ったことは 一度の喪失

誰かに抱く気持ちの詩

恋 どんなひとの好きより この手に余る あなたの眼に 吊るされたこころ 吹きつける風が 本当…

とし総子
2年前
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