あなたを思って書いた詩、二
星を摘む
星を摘みに行ったのだと思った
遠くなるのではなく
崩れて消えた 姿をみて
あなたは 途方もなく
夢に近いところに
足をかけたのだ と
そこですべてが叶うのなら
どんなにいいか
それがまやかしの類ではなく
すべての線に 事実が与えられた場所なら
あなたはもう
苦しくて目を眇めなくていい
きれいなかたちをひしゃげるものは
眩いものばかりになったら
手にした星を眺めて
うっとりと笑う
あなたの首は もうさみしくはない
あなをあける
あなたを失ったことは
一度の喪失