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鳥肌が立つ経験話〜シンクロシティー〜(1)

シンクロシティーって聞いたこと、ありますか?
シンクロシティーの意味は

ユングが提唱した概念で「意味のある偶然の一致」を指し、日本語では「共時性」「同時性」「同時発生」と訳される。例えば、虫の知らせのようなもので因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと。ユングはこれを「非因果的連関の原理」と呼んだ。(ウィキペディアより)

まあ、なんだろう。
願えば叶う、繋がる、とでも言うのかな。
引き寄せ、とも言うのか。
あたし的には「鳥肌が立つ」ことかしら。
「うわー! 気持ち悪い!」とも言いますね。
とにかく「ぞわぞわする」感じ。

❖ ❖ ❖

思い起こせば小学校2年生くらいの頃、何がきっかけだったのか忘れてしまったけれど、超能力者になりたかった。
その頃はテレビで超能力者特番とか、宇宙人(主に火星人)特番とかが毎月のようにあって、心踊りながら見ていたので、きっとその影響だと思う。

そんなある日、両親から誕生日プレゼントでもらった、スニーカーにはめる黄色いローラースケートで遊んでいたときに、ブレーキであるゴムが取れているのに気がついた。確か右足だと思う。

ローラースケート

そのブレーキが無いと使用できないから、どこで落としたのがすごく焦って、目をつぶり両手で顔を覆い「あたしに超能力があるのなら、そのなくしたゴムがどこにあるのか、見せて!」と念じたのである。

笑えるよね。

ところがどっこい、ちょっとしたら、ぱっと映像が浮かんだの。

今はないかもしれないけれど、当時は田舎に住んでいたこともあるし、多分、昭和の街では普通だと思うけれど、道路の脇に排水が流れるものがあって……あれ、なんて言うのかな? 雨の日なんて雨水が勢いよく流れていますよね? ドブでいいのかなあ。

そこにブレーキであるゴムが落ちている。それも角っこにある。

note ゴム

そんなイメージが浮かんで。
で、実際注意深く見ていったらあったんですよ!

いや、あたしはこの時ほど「うおおおおお! 自分には超能力がある!」と思ったことはありません(笑)。

まあ、それからそんなクリアな体験はないけれど、でも、それでもふとした瞬間に第六感が働くのか、そこに導かれるのか「出会った」ものはあったりもする。

大きな、うわーと鳥肌が立つような体験が2回あるので、今回は一つ目のご紹介。

❖ ❖ ❖

1995年秋。あたしはシベリア鉄道に乗って、パリに住んでいる友達の家に遊びに行くことを計画。時は9月下旬。

世界一周をしたいと今も思っているあたしは、とにかくシベリア鉄道に乗りたい! という気持ちが多く、そして当時つきあっていた3つ年下の彼氏が卒業旅行でさくっと乗りまして「あきつも乗ったらいいよ〜」なんて言いまして……なんであたしと行かなかったんよ! と怒って。本当に意味不明。
それなら乗ってくるわ、と半分ふてくされながら彼氏に言って、シベリア鉄道に乗る計画を立てました、彼氏と一緒に。

当時東京に住んでいたあたしの計画は

◆東京駅からJR最終大垣行きに乗り、京都に住んでいる叔母の家に立ち寄る。
◆京都から神戸に行き、神戸港から鑑真号に乗って上海に行く
◆上海から電車で北京に行き、北京観光をした後、シベリア鉄道に乗ってモスクワへ。
◆モスクワからベラルーシ(旧白ロシア)、ポーランドを抜けてオーストリアへ。ウィーンで大好きなエゴン・シーレの絵を観る(美術館が修復していたので観られず(涙))。
◆オーストリアからイタリアのベニスへ(スイスのジュネーブに行きたかったけれど、物価が高いから辞めておけと現地で会った旅行者に言われる)。
◆イタリアから南仏経由で友達の住んでいるパリへ

という【シベリア鉄道 - ウィーンでエゴン・シーレ対面&ヴェネツィアビエンナーレ - 南仏経由パリ行き】という、ざくっと2ヵ月くらいの旅を考えた。

とにかくあたしは『鉄女』で、電車に乗ることが大好き。
JRの最終大垣行きに乗って、京都に住んでいる叔母の家経由で叔父が住んでいた北九州に行き、その足で島根の叔母の家に遊びに行った経験がある。
なのでこの時も、日本からバックパッカーのような形で旅をしたい、と思って、東海道を鈍行で行こうと思ったのだ。

さてここで、うわーと鳥肌が立つことが、起きたのだ。

❖ ❖ ❖

1995年当時の東京発最終大垣行きは、確か東京駅を23時44分とか、そんな時間に出発。あたしはJRが発行している「青春18きっぷ」を持っていたので、東京ー川崎までの切符を買って、0時を越えた頃に着く川崎駅から「青春18きっぷ」を使って京都駅そばに住んでいる叔母の家まで行く、ということを数回していた。

その日も普通に電車に乗って、よし、いよいよパリまでの旅が始まるぞ。ここに乗っている人達で、まさかパリまで行く人なんていないよね。いや、それよりも誰があたしがこれからパリに行くなんて思う? なんて周りを見渡しながら、一人どや顔でにやにやしていた。
出発の時間が近づくに連れて乗客も増え、実は満席になる最終大垣行きです。

やはり鈍行だからなのか、それとも向かい合わせのボックス席なのか、たまたまその時居合わせたボックス席に座った4人は、皆若く、他のボックス席と違って妙な連帯感が電車が走り出す前からあって。

こういう時は、お互いがなんとなく自己紹介し始めて、自分の目的地まで楽しく時間を過ごしたいという気になる。

詳しいことはもう覚えていないけれど、あたしは窓側に座っていて、左となりの通路側に座っていた男の子が……多分、数年しか違わない感じだけど、なんとなく、旅慣れしている感じだった。
当時のあたしは27歳。

その時に、なんとなく自己紹介が始まって、どこまで行くのか、なんて話になった。

あたしの番になって「京都に行って、神戸から船に乗って上海に行き、そこから電車で北京に行って、シベリア鉄道に乗ってモスクワに行って、最終目的地はパリです」と言ったら、左隣の彼が反応した。

「オレ、この間、同じルートでヨーロッパに行ったよ」

と。

目が点になる。
ぞわぞわぞわ! っと体内の血液が逆流する。
なんでもいいです。

ちょっと!
こんなことってある!?

イラスト4

同じルートでヨーロッパに行った。つまり、北京からシベリア鉄道に乗ってモスクワに行った、ということ。それも、ついこの間日本に帰ってきたから情報がキラキラ、フレッシュ!

北京でシベリア鉄道を斡旋している旅行会社の名前を聞き(彼氏から教えてもらった会社と同じ)、さらにほとんど情報がなかったモスクワの宿の話を聞き、もともとヨーロッパではユースホステルに泊まる予定だったけれど、ガイドブックの『地球の歩き方』ではほとんど役に立たないから(汗)、現地でホテルの探し方などを教えてもらった。

お礼は、彼は世界中のマクドナルドのトレイに敷いている「紙」を集めていたので、モスクワで行きそびれたマクドナルドに行く使命をいただいた。

当時、モスクワではマクドナルド1号店がオープンしたばかりで、マクドナルドに入るのに並んだな〜。
大人気でした。

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そんな、鳥肌が立つ、ぞわぞわぞわ! としたお話。








2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。