山北安記(やまきたあき)|akiと本
本、映画、漫画、アニメ、絵本、児童書、その他いろいろ。
沢山ではないですが、大好きをエッセイの形で紹介します。
テクストの性質上、ネタバレ必至です。
紹介作品を、面白そう!と思っていただけたら、嬉しくて踊ります。
拙い文章ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
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【マンガ】『ゴールデンカムイ』その②鶴見中尉の謎を解きに行こう!!——小指の小さな道しるべ 【マンガ・児童書・映画】『ゴールデンカムイ』『大空に生きる』『七わのカラス』『ディア・ハンター』『太陽の子』『ビルマの竪琴』を考える!…そしてちょっとだけ『スピナマラダ!』
「その①」からの続きです。 お読みになっていない方は、ぜひ先にこちらを! ↓ それでは。主文を回収しつつ、まとめていきます!! まずはご一献◯実在の長谷川篤四郎について考える モデルとなった、長谷川篤四郎が小指を捨てなかった理由は何だったろう? 彼自身にも言葉にできるような、確たる理由はなかったかもしれない。それはぼんやりと虚ろに滞った何かだ。 無意識の中に漂う心の滞留。思い残す、とは、かくあるものなのだろうか。 彼は、浄化の時を、「とき」に託したのだ。それが鍵である
【マンガ】『ゴールデンカムイ』その①鶴見中尉の謎を解きに行こう!!——小指の小さな道しるべ 【マンガ・児童書・映画】『ゴールデンカムイ』『大空に生きる』『七わのカラス』『ディア・ハンター』『太陽の子』『ビルマの竪琴』を考える!
それは魂のための物語だ!!!今回も前回に引き続き、2回に分けての投稿です。 ゴールデンカムイ、鶴見中尉の「小指の骨」の謎解きを。 長文です。覚悟のある方限定???いえ、ご興味あれば、どなたでも! では、その①から、どうぞ! * 主文◯『ゴールデンカムイ』鶴見中尉の小指の骨 『ゴールデンカムイ』は野田サトル先生のマンガだ。 アイヌの少女アシㇼパと、元大日本帝国陸軍一等卒の杉元佐一が、アシㇼパ父の残したアイヌ埋蔵金の謎を解く旅をする。 その過程で巨大な壁となるのが、表題
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【絵本・児童書】『いちごばたけの ちいさなおばあさん』『ごろごろ にゃーん』『ぼくのくれよん』を考える――大きくって、小さいの
主文ある春先の夜のことである。 私は大きなイチゴを洗っていた。それは見事な頂き物で、真っ赤に色づきツヤツヤしている。緑のりっぱなヘタの根元からは、長くしっかりした軸がのびている。 なんて大きなイチゴ!そこで私は一つの物語を思い出した。 いちごばたけの ちいさなおばあさん、である。 この話は、いちごに赤色をつけることを生業とする、小人のおばあさんが主人公だ。長い冬の終わり、まだ春の声も聞かぬと思っていたある夜が明けると、奇妙に空気が生暖かく、おばあさんが不審に思って外へ出る