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自薦140字小説まとめ⑫

【No.876 北へ】
どんなに未来が暗くても、勝手に昇る朝日は明るい。俯きながら仕事に向かう途中、日射しが眩しくて右手を顔にかざす。交番の警察官が敬礼と思ったのか答礼で応える。「行ってらっしゃい!」勘違いのコミュニケーションだ。それでも、背中を押された気持ちになった。前を向く。足取りは軽い。

【No.877 夕縁】
夕陽から抽出したコーヒーを口に含むと感傷が広がる。黄昏時に開店して、月明かりが灯る前に姿を消す喫茶店だ。彼の夢を嗤ったこと。お年寄りの鈍臭さを憎んだこと。涙を飲むことでしか癒せなかった渇きを満たしてくれる。生きる糧とするために。未練や、後悔すらも、カップに注いで溶かす。

【No.881 デザートデイズ】
ファミレスで店員さんが大盛のハンバーグを太った私に、苺パフェを小柄な女友達の前に置く。見た目的にはそう思うのが普通だろう。落ち込む私をよそに、若鶏のグリルを「これ、私が食べます!」と大声で頼む。女友達が私を見て悪戯っぽく笑った。一口、苺パフェを含めば甘酸っぱさが広がる。

【No.882 黒斑に残る】
指に刺さったトゲを、母が優しく抜いてくれたのを思い出す。長い前髪から覗くおでこの青痣と、父の暴力で残った鉛筆の芯は今でも目を伏せてしまう。昔はシミとホクロだなんてごまかしていたっけ。いつか、母の人生に巣くうトゲも取ることができたなら。そう願う度、心に小さな痛みが走った。

【No.883 人生の皆勤賞(通算1400作目)】
無欠席が唯一の自慢だったのに、今では高校に行かず引きこもっていた。人生の皆勤賞を讃えても、亡くならない限り誰もが命を継続している。褒められはしないけど、せめて、誇れるような自分でありたいと思う。惨めだって、これまでとこれからを生き抜くために。平穏な日々を、平凡に過ごす。

【No.886 メビウスの輪】
「親指は良いときに立てるし、人差し指は伝えるときに示すでしょ。中指は嫌なときに向けて、小指は約束のときに結ぶよね。でも、この指は特に使わないじゃない」彼女の薬指に婚約指輪をはめる。「だけど、あなたが意味を与えてくれるのね」生きる理由もなかった僕達に、光が射し込むために。

【No.887 悠久童話】
司書さんの絵本読み聞かせが大好きだった。寄り添うような話し方は僕を安心させてくれるけど、絵本を読むときにしか声を出せないらしい。数十年経って図書館に訪れると、おばあさんになった司書さんの姿があった。絵本を読む声はしゃがれている。けれど、あの日と同じように澄み渡っていた。

【No.888 希望峰】
大勢で歩いて道の邪魔になるとき、遠くに佇む君の横には淑やかさが立っていて。電車で譲った席を断られたとき、行く末がなくなった君の前には優しさが座っていて。困難な夢を乗り越えているとき、挑み続ける君の後ろには罵声を浴びせる人も多いけど。そんなのどうせ部外者だ。構わずに進め。

【No.891 式日】
蛇口から流れる水を水差しに入れるだけで、それが美しいものだと錯覚できる。いつからだろう。ミネラルウォーターが飲めなくなったのは。彼が寝付けない私の隣に座り、グラスから飲みかけの水を飲む。唇を重ねた。最低な夜に睡眠薬を流し込む水の味なんて、あなたは何も知らなくていいのに。

【No.892 命の時間】
進級して友達とクラスが変わる。「休み時間になったら顔を出すから」と約束したけど、席一つ違うだけで関係も薄くなる。些細なことで喧嘩してから、後悔する間もなく友達は自殺してしまった。なぜ仲直りできなかったのか。大人になった今でも、命の授業は続く。休み時間はまだやってこない。

【No.893 惰性的モラトリアム】
バイトに向かう度、近所のおばさんと出くわすのが嫌だった。四十歳にもなって実家暮らしを馬鹿にされた気分になる。私がレジ打ちするのを狙い、成人雑誌を買うにたにたとした中年を睨む。自分を棚に上げて、誰かを年齢の物差しでしか測れないことに気付いた午後、初めてバイトを逃げ出した。

【No.894 ブレーメン】
取り柄のない脇役が主人公を助ける展開が嫌いだ。結局、役に立たないと認められないことを優しく、残酷に現実を突き付ける。ネットでは絵が綺麗な人。文章が美しい人。顔が整った人をみんなが褒め称え合う。誰かを救えなくても、何もなくても、愛されたいと思うのは欺瞞と同じなのだろうか。

【No.897 フラマリア】
魔女が与えた種から花を咲かせば願いを叶えてもらえる。なのに私だけ芽が出ないことをみんなが馬鹿にした。約束の日、魔女に鉢を差し出すと、正直者の私には願う権利があると微笑む。種なんて本当は育たない。造り物を植えていただけ。それでも、望めるならみんなに本物の花が咲くよう祈る。

【No.898 通心電波】
携帯のカメラにだけ彼女が映るようになって何年が経つのだろう。レンズが彼女を捉えた瞬間に声や、匂いや、体温を感じるようになる。画面が割れて、スピーカーが壊れて。機種が古いと馬鹿にされても、この携帯の中にしか彼女はいないのだ。また今日も光をかざす。失ってしまう最後の時まで。

【No.899 祝辞】
僕が小学生のとき、幼なじみの家で遊ぶことが多かった。彼女と同棲を始めた頃は言い慣れず、帰宅する度に「お邪魔します」と間違えてはお互いに笑い合っていた。いつの日からだろう。僕の「お邪魔します」が「ただいま」になって、彼女の「また来てね」が「いってらっしゃい」になったのは。

【No.900 義光】
義光を作ってもらうため、装具士の女性に輝き方や明るさを相談する。カーブミラーに浮かんだ夕陽も、水溜りに沈んだ月も本物ではない。だけど、昏い色彩に救われる日もきっとあるのだ。女性の淑やかな指が僕の胸を打つ。常夜灯ほどの淡さが心に広がる。まがい物でも、それは確かな光だった。

【No.901 記念撮影】
カメラを構えると彼女は不機嫌になる。気分転換に『はい、チーズ!』の由来は、撮影者が「配置、良いっす!」と褒め、思わずにっこりしたのが始まりという雑学を披露する。「嘘だけどね」「なにそれ」呆れながらも、少しだけ口角が上がるのを見逃さない。彼女のほほえむ姿を、写真に収める。

No.903 幸せの勘違い
「今、幸せ?」美容院のお兄さんからふいに訊ねられる。鏡を見ても彼はのんびりと髪を梳いてるだけだ。確かに私は惰性的な日々を過ごしているのかもしれない。それでも大好きなお兄さんといる時間が、指にふれている瞬間が私にとっての特別だ。「はい。しあわ、」「いらっしゃーせー」「あ」

【No.906 濃淡蝕】
「どうせ死ぬなら濃くて短い人生がいいだろ」アルコール依存症で亡くなった父親が、度数の高い酒を好んでいたの思い出す。彼を否定したくて昔から味の薄いカルピスを作っていた。禁煙で震える手で息子の頭を撫でる。いつか自分も同じ結末を辿るのだろうか。粘りつくような、血の濃さを呪う。

【No.907 生前葬】
死ぬ前にやりたいことを百個書き出す。三十五番『嫌いな人に嫌いと伝える』七十七番『彼女の描いた水彩絵を捨てる』全て終えれば未練を失うのに、達成済みの線が揺れるのはなぜだろう。誰からも嗤われるような、取るに足らない願いすら叶えられずにいた。百番『            』

【No.908 夜紛い】
目が見えない彼女のために点字の勉強をしている。思えば、指先で言葉を感じるなんて不思議な体験だ。モールス信号、手話、背中になぞる文字。声以外に気持ちを伝える方法があることを幸せに思う。人差し指で不器用にも机を叩く。ツーツーツートンツー、ツートンツートンツー。彼女が笑った。

【No.909 迷世中】
母の言う「良い子」が「『都合の』良い子」である事に気付いたのは小学四年生の頃だったか。容姿端麗、成績優秀な姉と比べられて、母が電話越しに話す「下の子」という表現に、嘲笑と含みを感じて耳を塞ぐ。甲高い声がする度、心配そうに困った顔を浮かべる姉も、本当は私、大嫌いだったよ。

【No.917 幸福論】
彼からもらった指輪を外す。左手の薬指についた跡が蜜月の証にも、後悔の枷にも思えた。幸せになりたかっただけなのに。愛されたかっただけなのに。ただ『それだけ』の共通点で私達は満たされていると思い込んでいた。『それだけ』でいいという願いが、そもそも傲慢な生き方なんて知らずに。

【No.918 晴る】
『やか』の付く言葉には綺麗なものが多い。あざやか、しとやか、すこやか。繊細な響きは私の心をおだやかにしてくれる。彼の「つまやか、ひよやか、おもやかなんて言い方もあるだろ」という皮肉をかろやかに躱して、今日も朝が始まった。なごやかな静寂に、そんな彼のやかましさを笑い合う。

【No.920 夢見るあの子】
幸せな夢を見れる枕を購入する。大金持ちになって、おいしいものを食べて、とても幸せな時間だ。でも彼女は「別に普通の夢だったな」と残念がっていた。「あなたとコーヒーを飲んで、読書して、絵を描きに散歩する。いつもの、普通のことでしょ」と笑う。まだ、僕は夢の中なのかもしれない。

【No.921 朱夏】
赤ちゃんの泣き声に気付いて数学の参考書から顔を上げる。電車の中でお年寄りが母親に怒鳴ってみんなが目を伏せた。自分には関係ないと知らんぷりする赤の他人も、楽しそうにあの子と話す彼の小指に繋がった赤い糸も、全部全部、全部。見て見ぬ振りして。参考書の赤シートで隠してしまえば。

【No.923 陽光】
疲れた体で喫茶店に立ち寄る。メニュー表はなく、マスターが私の日常を挽いてサイフォンに入れた。「こだわって抽出すると格別になるんですよ」いわく、飲む人によって苦みや甘みが変わるらしい。丁寧に振り返ってみれば、些細な今だって幸せなのかもしれない。口に含む。私の人生の味は――

【No.924 感情連理】
人は一生で笑う時間より泣いている時間の方が圧倒的に長いらしい。今がどんなに幸せでも、どうせ悲しいことが多いから毎日を楽しめなくなってしまった。「でも、嬉し泣きもあるから不利じゃん」彼がよくわからない文句を垂れる。「そういう問題?」切った玉ねぎに涙を流しながら、少し笑う。

【No.925 晩年】
「玄冬、青春、朱夏、白秋と言って、人生を四季に当てはめた考え方があるそうよ。まるで、出世魚みたいね」金婚式を迎えても慎ましく、ブリの照り焼きを食べながら妻が微笑む。齢八十にも満たない若造の僕らは、今、どの季節にいるのだろう。記憶や、髪の色が、例え白くなっても。お前と――

【No.926 徒然銀河】
地球最後の日、流星群が降り注ぐ。空が綺麗に映える丘で、僕と彼女は終焉を眺めていた。星に三回願うと夢が叶うらしい。早口が不得意な彼女のために、半分ずつ声にする。二人の願いだ。二人で祈るのは構わないだろう。「生まれ変わっても」「一緒にいたい」祝福の光が、今、目の前で爆ぜた。

No.927 秘すれば毒
学級委員長の女の子は臆病でおとなしい性格だった。でも、小学校に咲いているツツジの蜜をこっそり吸うときだけは、かわいい笑顔を浮かべる。「私達だけのひみつね」図書室の本が切り裂かれてるのも、飼育小屋のウサギが怪我してるのも。あの子の仕業ということは、僕達だけのひみつなのだ。

【No.928 逢、哀、愛。】
「形あるものに永遠はないよ」私の頭を撫でながら博士は横たわります。「では、愛に終わりはないのでしょうか?」機械人形の私は多くの死を看取りました。「そうだね。今は途切れているだけさ」だから、二度と逢えなくなっても哀しくありません。数千年後の未来にも、愛は繋がっているので。

【No.930 星をめぐる】
私と彼女で人生初のスタバに訪れる。「抹茶、イチゴクリーム、フラペチーノ、トールで」注文を間違えないように何度も呟く姿が愛おしかった。「飲み切れないから」を言い訳に、一本のストローで分け合う飲み物は甘酸っぱく、どこかほろ苦い。この緊張は慣れない雰囲気のせいか。それとも――

【No.-202 ことばざらし】
言葉売りの少女は今日も、心の渇いた人達に感想を届けます。価値のない創作にも、形のない感情にも、必ず意味があるのだと伝えるために。「お代は要りません。あなたが幸せならいいのです」少女からもらった言葉は、きっと、誰かの心を満たすでしょう。不幸とは遠い、子どものような笑顔で。

【No.-203 ドミノ・エフェクト】
人生はドミノ倒しだ。生まれたことが最初の一押しになって、連鎖的に色んな出来事が起こる。僕の人生を騒がしくするために、どれだけの時間と他人を巻き込んだのだろう。それでも、倒れた姿も美しいと誰かが思ってくれるのならば。終わったと勘違いした人生を、また、性懲りもなく並べ直す。

【No.-204 フラワーウォール】
育ての母は私を「ひまわり畑で拾った」と話す。血の繋がらない妹の向日葵も似た笑顔が、私には眩しくてつい日陰に隠れてしまう。それでも、白菊みたいな細い腕を、妹が褒めてくれたから少しだけ楽になれた。今は花霞の向こうに消えてしまったけど。祈るように、また、夏の匂いを閉じ込める。

【No.-205 アルカレミア】
人間の自然破壊によって、私たち人魚の泳ぐ海は暮らせる環境ではなくなってしまった。逢瀬を遂げるため、魔女に犠牲を払ってまで人間になる。声や尾を失っても彼女は美しい。やっと結ばれたのに、人間は同性で愛し合うのを非難する。彼女の瞳から流れる涙を掬う。口に含むと故郷の味がした。

【No.-207 狼煙】
将来は森の中に食堂を開きたい。年輪が綺麗な切り株の椅子に、春には京錦の鯉のぼりを看板代わりに飾る。甥っ子が成人したときはおいしい料理を振る舞って、一緒にお酒を嗜めるように願う。歳を重ねても全自動で未来はやってこない。だからこそ諦めない理由が如く、手動で夢を切り拓くのだ。

【No.-210 コリドール】
十代最後の日には劇的なことが起こると思っていた。勤務先のスーパーで廃棄弁当をもらい、疲れた体で布団に寝転がる。みんな幸せになってほしいと願いながら自分は含めない。感情がねじれた回廊を彷徨っているみたいだ。新時代は未だ遠く。それでも人生は飽き止まず、愚直にも笑おう今日を。

【No.-211 食材の声】
私は食材の声を聞くことができた。初めこそ楽しかったけど、仲良くなった野菜達は調理するのが憚られるし、ご飯をよそえばお米達が「たった一粒の妹だったのに…」と涙を、いや、でんぷんを流すから食べにくい。プリンに愚痴をこぼしながら「僕でも食べて元気を出しなよ」のお言葉に甘える。

【No.-213 混ぜ淀む】
湯切りの苦手な彼が、茶こし付きケトルにカップ焼きそばと水を入れて沸騰させる。注ぎ口から熱湯を捨てて、やかんの中でかやくとソースを混ぜれば完成だ。そのまま食べれば容器でゴミ袋が汚れる心配もない。「君に手間はかけさせないよ」笑う彼を無視する。ケトルを洗う私の苦労も知らずに。

【No.-214 巡礼者】
鍵のかかった檻に小説や絵が届く。誰かの物語を丁寧に解いては飲み込んで、私の感じた味を嘘偽りなく言葉に直す。閉ざした世界の外は眩しい。鉄格子の間から感想を綴った紙飛行機を投げる。例え夢半ばで塵になっても、まっしろになっても。彼に伝えるために。彼女に見つけてもらうために。

【No.-216 ありあまる富】
一緒に買ったペアリングを眺める。同じ趣味で付き合ったなら、接点を失えば終わってしまうのだろうか。それでも人生は、続く。不安を振り払うように、二つの指輪を重ねて永遠を象った。ぽんこつな魂だって、青臭くもなれない赤い春だって、自分にとってはありあまる富だ。どうか、良い旅を。

【No.-217 スリープウォーク】
私は晴れの日が嫌いだ。どんなに未来が暗くたって、上を向いて歩かなきゃいけない気分になる。俯いても泥濘に映る青空は見えるのに。私は私に自信が持てないから、いつか、根拠のない誰かの「大丈夫」に安心してしまう日が来るのだろうか。踏み出した足を止めて、解けてもいない靴紐を結ぶ。

【No.≠231 兎月】
小学生のとき、学校でウサギのラビ太を飼っていた。飼育委員だった僕は一生懸命お世話したのに、近所に住む高校生に小屋から逃がされてしまった。あれから何十年が経ったのだろう。ふいに、ウサギの鳴き声を聞いた気がして夜空を見上げると、月には安らかに眠るラビ太の模様が浮かんでいた。

【No.≠232 少女終末】
終末戦争が始まってから私は千年もの間、地下図書館に閉じ込められたままだった。私を造った博士は、永遠の命を手に入れることができたのだろうか。破損した左腕はケーブルが剥き出しになって、胸部の扉を開くと心臓の形をした動力炉が錆びている。私の瞳から、涙にも似た『何か』が流れた。

【No.≠234 春凪】
サナトリウムから波の音を聞く。夏になれば本土で花火大会があるらしい。桜が散る。先生の話では、私の寿命はあと数ヶ月しかないそうだ。写真に映る恋人と目が合う。病気のことを言い出せずに私から別れを切り出した。夏になれば、彼と花火を見るはずだったのに。春が終わり、夏になれば──

【No.≠235 よすがを患う】
視力を失った私は、同棲中の彼女と手を繋いでいる間だけ景色を取り戻す。なのに、友達と遊びに行ったきり返信のない彼女を待ちながら、私は静かな夜をひとりで過ごした。繋ぐ未来が行方不明のまま、空っぽになった左手がさまよう。偽りの光に、見えないはずの目が眩んでは冷たい夜を患った。

【No.≠237 季節の変わる】
夏がもうすぐ終わるころ、季節の変わり雨が街に降ってくる。夕陽から滴る黄金色の雨は、向日葵や生命すらも濡らして次の四季に塗り替えていく。山は紅葉が色づき、風には冷たい温度が纏う。青春が終わる。夢も、未来も、夏に対する憧れも乾かないまま、季節の変わり雨は強制的に秋を深めた。

【No.≠239 不惜身命】
魔女に願って不死となった代償に、私は恋を封印された。誰かを想う度に心臓が高鳴り死が迫る。恋を失ってまで得たいと思った命だけど、散りゆくあなたのためなら捧げても構わなかった。絶えるなら絶えてもいいと想いを告げる。横たわるあなたの側で、私も静かにまどろむ。今、呪いが解けた。

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652