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140字小説 No.731‐735

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【No. 731 嘘ついたら】
「本当に虹色のウミガメを見たんだって」「お前はいつも嘘をつくからな」「じゃあ今度連れてきてやるよ」「約束だぞ。ひれきりげんまん嘘ついたら口の中にいーれる。ひれきった!」承認欲求を満たすための嘘だった。人間の口に入れられるのを恐れたハリセンボンは、急いで海中を探し回った

【No. 732 不自由研究】
夏休み明け、一人は「自由研究をやらないとどうなるのか」を研究して、一人は「自由研究はやったけど持ってこないとどうなるのか」を研究して、一人は「自由研究をやったふりするとどうなるのか」を研究して、みんながみんな自由研究をサボる研究をしていた。結果、生徒達は先生に怒られた

【No. 733 逆応援団】
逆応援団による相手への妨害合戦が始まった。抑揚のない音でやる気を削ぐ淡々七拍子。徐々にリズムが揃っていくけど、最初のテンポが気持ち悪い段々七拍子。タイミングも強弱も全く合っていない散々七拍子などで調子を崩していく。自分を高めるより、足の引っ張り合いの方が元気になるのだ

【No. 734 ことわざ体験会】
ことわざを体験する授業が行われた。私は『七転び八起き』を強制的に行なわされる。先生に突き倒されて、生徒達が私の腕を引っ張ってむりやり起こした。七回倒されたときに意識が朦朧として、七回起こされそうになったときに体がよろける。倒れることも許されないまま、八起き目が始まった

【No. 735 金の生る木】
庭に金の生る木が生えてきた。水を少し与えるだけで、硬貨の実や紙幣の葉っぱが成長していく。ある日、台風によってほとんどのお金が飛ばされてしまったけど、また一から育てればいいだろう。泥だらけになった地面を綺麗にしていると、土の中から失くしたはずのキャッシュカードが出てきた

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652