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140字小説 No.641‐645

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【No.641 夢羊飼育員】
夢羊飼育員になってから一年が経つ。ある日、子どもが寝ぼけて「羊が二万匹」と数え間違えたときはすごく焦った。僕の働く牧場だけでは足りなく、他の夢羊宅配業者と連携して、なんとか夢羊を二万匹集めたのも今となっては良い思い出である。大変だけど、みんなの安眠を守る大切な仕事だった

【No.642 三高】
憧れの女の子が「男はやっぱり三高だよねー」と話す。高学歴、高身長、高収入とモテる男の必須条件だ。あの子と付き合うともなれば、それなりのスペックが必要なのだろう。しかし続きを聞いてみれば「今は高年齢、高血圧、高遺産でしょ。そっちの方が楽だし手っ取り早いし」と高笑いしていた

【No.643 本体はそっち】
友達が「あれ、人間どこいった?」といつものように探していた。「お前よく人間なくすよな」と呆れていたら、布団の中で横たわっていたのを発見する。「おい、いたぞ」「なんだ、こんなところにいたのか」と友達である眼鏡に人間が装着されると、生気のなかった人間がやがて元気に動き出した

【No.644 おいしい身のために】
「バナメイエビは常に動き続けるため、その身はしっかりと引き締まってぷりっぷりの食感が楽しめます」とジムトレーナーが説明する。ルームランナーの上で走り続ける僕に向けて「だからあなたも、私達においしく食べてもらえるように運動しましょう」と、人型エビが巨大ハサミで脅迫してきた

【No.645 森のレストラン】
森の小さな小さなレストランに訪れる。木の根っこに設置された扉をくぐって席に座った。ドングリバーを頼んでコップの中に世界各国のドングリを詰める。そのまま口に含んでカリカリするのもいいし、砕いてジュースにするのも好みだ。人気の店なのか、新たなリスのお客さんが続々とやってきた

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652